MOTHERHOUSE

MOTHERHOUSE MAGAZINE
思いのチカラ 会社のチカラ

「理念」と「ビジネス」をいかに融合させるか。
マザーハウスの経営を通じてその両立を目指してきた山崎大祐が、
マザーハウスカレッジでの議論を中心に考えを語ります。

コラム一覧をみる
第6回 思いのチカラ 会社のチカラ

年内最後に伝えたいこと

2015.12.31

WRITTEN BY

山崎大祐 マザーハウス副社長

バングラデシュ・ダッカの工場より山崎です。
混迷の1年が終わろうとしています。

今年一年の中で、何度も思い出したことがあります。
それは小学校4年に見た、自分にとって原点とも言うべき映像です。

「ベルリンの壁の崩壊」。
人生で初めて映像を見て鳥肌が立ち、人々のエネルギーを感じた瞬間でした。

「ベルリンの壁の崩壊」は東西冷戦という象徴的な価値観の違いを、
人々がぶち壊す、象徴的なできごとでした。
そして私はこの映像に、人々が異なる価値観を乗り越えて、
互いに世界をつくっていく未来を見ていました。

しかし、今の世界はどうでしょうか?

今年は、世界でたくさんの悲しい事件が起こりました。
そして、宗教や文化、価値観の違いから
生まれる暴力や偏見、恐怖が世界を覆っています。

悲しい事件を見るたびに感じる自分の憤り。そして次に襲ってくる無力感。
そんな時、立ち止まってしまいそうな自分の背中をいつも押してくれたのは、
マザーハウスで一緒に歩んでくれている仲間、そしてお客様でした。

マザーハウスは異なる価値観を繋ぐ架け橋になりたい。
世界にある多様性を、モノづくりを通して伝えていく会社でありたい。

そんな思いを受け止めて応援してくださる皆さんがいるから、
私たちは前に進んでいけるのだと思います。

私は年を重ねるにつれ、感じてる社会に対する思いや問題意識が薄れていくのかな、と思っていました。
しかし仲間がいると、そうはならないんだ、むしろ強まっていくんだと教えてもらった1年でした。

まだまだマザーハウスは世界の価値観の架け橋になっているとは言えません。

でも今年は、バングラデシュからのバッグ、ネパールからのストールに加えて、
インドネシアからジュエリーが始まりました。着実に一歩ずつ、前に進んでいると感じています。

小さな一歩ずつかもしれませんが、そんな一歩ずつが世界中に広がって、
気づいたら、世界の人たちの架け橋になっている姿を夢見て、
来年も歩き続けたいと思っています。

最後になりましたが、今年も引き続き応援してくださったお客様。
そして、今年初めてマザーハウスと出会って下さったお客様。
大変お世話になりました。
マザーハウスは皆さんと一緒に歩み続ける会社です。
来年もたくさんのアクションとモノづくりを一緒に共有出来たら嬉しいです。

来年もよろしくお願いいたします。

良いお年をお迎えください。

バングラデシュ・ダッカより
山崎大祐

メッセージを送る