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Stole Story ネパール担当・牛留が紡ぐ、ストールのモノ語り

雄大な自然に囲まれ、シルクやウール、カシミヤなど、多様な天然素材の魅力を活かしたストールをお届けしている国・ネパール。職人たちと日々やりとりをしながら、商品開発を担当するスタッフ・牛留が、ひとつひとつのストールの向こう側にあるモノづくりのストーリーを綴ります。

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第10回 Stole Story ネパール担当・牛留が紡ぐ、ストールのモノ語り

手捺染

2021.09.23

WRITTEN BY

牛留早亜彩 MD/QC

ナマステ!ストール開発担当の牛留です。

少しずつ葉が色づいてきて、秋らしい風を感じられるようになってきましたね。
南国生まれ・寒がりの私は、例のごとく一足先にセーターを押し入れから引っ張り出して、
衣替えに忙しい今日この頃です。。。

そんな季節におすすめの新作ストールがネパールから届きましたので、ご紹介させてください!

今年のネパールの新作は「Kasaneiro Stole」。
「手捺染(てなっせん)」というスクリーンプリント技術を用いたストールです。

手捺染とは、染めたい模様を抜いた版を、布にあて、
名前の通り1色1色「色を重ねる」ことで、柄を表現しています。

この手捺染という技術は、ネパールだけでなく、日本にも古くから伝わる
かなりクラシカルなプリント方法なのですが、
布に直接染料を、何度も擦り付けてプリントを行うことで、
繊細なデザインもくっきりとプリントできるのが特徴の製法です。

そんな手捺染で、
今年のストールで私が表現したかったのは、変わりゆく自然の美しさです。

雨が地面にぱらぱらと落ちる様子や、通り抜ける風、空の色に合わせて変化する雲。
普段から身の回りにある情景だけれども、日々刻一刻と変わっていくように、
お客様の巻き方やコーディネートに合わせて、表情をころころと変えてくれるようなストール。

そんなストールを、手捺染だからこそ表現できる、
いびつなドットや線などの細かな柄を、秋冬らしい深い色味で組み合わせて、
面のストールに奥行きを持たせることを意識して作りました。

しかしその繊細さを表現するために求められるのは、
色の重なりに少しのずれも生まない、正確無比な職人の高度な技術。

この手捺染は、ネパールでは2人1組で1色ずつプリントを行います。
その際に、型を生地にセッティングする際の正確さや、
プリントをするときのスピードや圧力が少しでも違うだけで
柄にずれが生まれたり、色むらが発生してしまいます。
そのため、色が増えるほどその難易度は上がるんです。

そのため没になったサンプル数は最多…
色が少し変わってしまったり、柄がずれていたり…
その時その時の課題は様々でしたが、
遠隔で細かいニュアンスの違いのやりとりをする難しさを最も感じたストールでした。

そんな投げ出したくなるような、手のかかる手仕事を、
1年間あきらめずに一緒にしてくれたのは、2017年からモノづくりをしてくれているラムさん。

うまくいかない理由が、現地で直接見れていないため、どうしてもわからず、
何度も質問をして、何度もサンプルをお願いして、段々謝罪が多くなる私に対して
「失敗の回数は気にしないで。僕の仕事はさあやさんの疑問をすべて解決して、
やりたいことを全部くみ取って、美しい商品を生み出すこと。
そのための時間はどれだけかかってもいいんだよ」
と励ましてくれたラムさんには一生頭が上がらない…と思いながら
次は春夏のための無理難題をお願いしているこの頃です(笑)

そんなネパールからの今年の力作。
Kasaneiro Stoleを纏って、これからの季節のお出かけを楽しんでいただけると嬉しいです。

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