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パパ役員が語る 子育て経営学のすすめ

子育てと仕事の両立に走り回っているのは、ママばかりではありません。
パパたちも、ヨチヨチ歩きのベンチャーとヨチヨチ歩きの子供たちを相手に奮闘しています。
ベンチャー役員、そしてパパである戌亥がリアルな日常とそこからの学びを紹介。
涙あり(?)、笑いあり(!)の火曜日定期連載です。

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第15回 パパ役員が語る 子育て経営学のすすめ

成長曲線

2016.03.08

こんにちは。マザーハウスのパパ役員戌亥です。

みなさんは赤ちゃんの「成長曲線」なるものをご存知でしょうか?
赤ちゃんの月齢を横軸に、体重を縦軸に取ったグラフです。
赤ちゃんの健康度合いを測るための一つの指標で、
母子手帳にも記載するスペースがある、例のあれです。

そのグラフには「最低曲線」と「最高曲線」というのがありまして、
実際の体重がこの範囲内に収まっていれば問題なし、なんですが、
実はうちの兄妹はそれぞれ両極端を走っているのです。

むすこ(いつも登場の6歳児)はとてもスリム。
産まれてからしばらくは”最低曲線”ぎりぎりの体重でした。
これ以上体重が下がると「成長不良」と判定されかねないレベル。
当時、「体重が少ない」ことが心配の種だったものです。

他方、むすめ(先日1歳になりました)のほうは間逆。
現在、限りなく”最高曲線”に近いところを飛行しています。
一触即発。ニアミス寸前。
偶発的事態により、いつ最高曲線を超えてもおかしくないです。
そうなれば、むすめは公式に「肥満」と認定されることになります。
それは何としても避けてあげたい、というのが親心。
現在の心配事は、むすことは正反対で食べ過ぎです(笑)

それにしても、我ら両親にこんなにプレッシャーを掛けてくる
成長曲線とは一体何者なのか?少し考えたことがあります。

全国の平均や標準偏差みたいな統計値だとしたら、
はたして平均に近いことが本当に「健全な成長」の証明になるのか?
食に困っていた戦後と飽食の現在では平均体重も異なるはず。
だとしたら、これらの曲線もきちんと定期更新されているのか?
更新されているとすれば、それはそれで、
たった70年間で「健全な成長」を示す数値が変化してよいものか?等々。

半分はプレッシャーを掛けてくる成長曲線に対する八つ当たりですが、
本当のところどうやって決めているのか?気になります。

そもそも「健全な成長」というものを客観数値だけできちんと定義するのは
人間でも企業でも難しいのかもしれません。

企業の成長といえば、よく昨年対比が用いられます。
「前年よりも売上○%・当期利益○%成長」というよくあるフレーズ。
その○%にどこまで妥当性があるか言い切るのは相当難しいことです。

企業を運営する上で売上や利益の見込みは当然算出する訳ですが
それが必ずしもその通りならないのは周知の通りです。
また、市場からの期待をベースに成長目標を立てる企業もありますが
それは期待値が先にありきなので、
目標が必ずしも本当のポテンシャルを示しているとは限りません。

外部からの期待と実際のポテンシャルのギャップを埋めるために
無理な賭けをしたり、良からぬ誘惑に駆られたりという事例もあります。

まったくの私見ですが、今後AIやスパコンがたとえ発達しても
客観的なデータや予測モデルだけ「健全な成長」を算出することは
ずっと難しいのではないでしょうか?

だからこそ、「健全な成長」というのは主体者のビジョンや主観から、
つまり企業としてどう有りたいのか、からしか決められない気がします。
主体者が何をしたいか、どんなふうになりたいかによって、
必要な成長スピードや、それを達成するためのやり方も異なってくる。
だからこそ、主体者はずっと「どうありたいか」を考え続けなければ
ならないのかもしれません。
正直AIやスパコンが正確に予測してくれたほうが楽かもしれないですが
そうならないところが企業経営の面白みかもしれませんね。

なので、むすこ、むすめよ、安心して。
最低曲線も最高曲線もどこかの誰かが考え、算出したもの。
それはそれで参考にはなるけども、
やせ過ぎでも太りすぎでもあまり気にしないで。
自分たちが健康かどうかは、しっかり自分たちで見て、判断しよう!

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戌亥一幸(マザーハウス常務執行役員)
1975年奈良県生まれ。大学卒業後、大手アパレルメーカー勤務。
2010年、マザーハウスに転職し、商品戦略担当に。2013年より、現職。
2015年に女児が産まれ、現在、一男一女の父。
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