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パパ役員が語る 子育て経営学のすすめ

子育てと仕事の両立に走り回っているのは、ママばかりではありません。
パパたちも、ヨチヨチ歩きのベンチャーとヨチヨチ歩きの子供たちを相手に奮闘しています。
ベンチャー役員、そしてパパである戌亥がリアルな日常とそこからの学びを紹介。
涙あり(?)、笑いあり(!)の火曜日定期連載です。

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第13回 パパ役員が語る 子育て経営学のすすめ

教育の横連携

2016.02.23

こんにちは。マザーハウスのパパ役員戌亥です。

最近むすこがわがままです。とにかく言うことを聞きません。

あまり頭ごなしに命令するのが嫌いなので、できるだけ言い分を聞くのですが
5歳児のわりには理屈っぽいので、一つ一つ聞くのが正直面倒なときも。
「いいからやって!」と言いたいこともしばしばです。

先日もこんなことがありました。
 
 
 
以前から家族ぐるみでお付き合いしているご家庭を訪問。
幾つかの家族が集まり、子供たちも集まり、楽しい時間を過ごしました。
楽しい時間はあっという間に過ぎ、子供たちはそろそろねんねの時間。
さあ帰ろうか、となったその時むすこが言います。

「ぼく、ここ気に入った。おにいちゃん(幼馴染み)と一緒に泊まる。」

これ、わりとよくあるパターン。。。
ですが、明日からはまたお仕事です。
あちらのご家庭にもご迷惑。無理です。
といっても、案の定なかなか聞きません。

ママと一緒に「明日はおにいちゃんも小学校だし遊べないよ」とか
色々説明してみますが、変な理屈をこねて一向に折れる様子がありません。
さすがに困り果てていたその時、
相手方のご家族のママが諭してくれました。

「あー、わたしも一緒にいたいけど明日からお仕事なんだあ。
おにいちゃんも小学校だから仕方ないね。また、遊びにいらっしゃいね。」

これ、言ってることは我らが夫婦と同じ。なんら変わりません。
ところが、あちらのママに言われるとむすこは
「うん!わかった!また来るね!」
と元気よくご挨拶。
あっさり帰ったのでした。

なんじゃそりゃ、という感じでしたが、こういうことはよくありますよね。
パパ、ママが言うよりも第三者が言ったほうが受け入れてくれること。

思えば、昔はもっとみんなで子供を育てていたはずです。
おじいちゃん、おばあちゃんはもちろん、近所のお喋りなおばちゃんから
強面のおっちゃん(実は気は優しいこともしばしば)まで含め。

だから、子供たちは両親以外にもいろんな大人を見て、
それぞれの価値観による躾を受け、自然と多様な価値観に触れていました。
一つの価値観に捉われないから、子供にも逃げ場があったと思います。

しかし、今は昔に比べると、両親や先生など
限られた大人からしか躾を受けない子供が多いのではないでしょうか。
それはとっても窮屈なことかもしれない。
わたしを含めて、一人の人間だけが完全に正しい訳がない。

なのに、すごく限られた価値観にしか出会えない。
考えてみたら、そりゃすごいストレスな訳で、反発したくもなるよなあ。
だから、話している内容がどうのこうのは関係なく、
こんな窮屈な体制に対して何か反発していたのかもしれない、と思ったのでした。
 
 
 
そんなふうに考えるうちに、会社のあり方についても想いが及びました。

当社マザーハウスもそうですが、
多くの会社では1チーム当たりのスタッフ数が
4~5人単位で構成されていると思います。

もしその小集団の中で、スタッフが自チームリーダーの教育しか受けなければ
それはつまり両親からしか躾を受けない子供状態。
唯一の正解がパパ、ママになってしまい、窮屈なこともあるでしょう。
もちろん、パパ、ママからの絶対愛は必須ですが、
その上で、おじいちゃん、おばあちゃんからご近所のみなさんまで
いろんな人から、いろんなことを言われるほうが直観的に健全な気がします。

そして、家族も会社も原則は同じだと考えると、
会社でも特定のリーダーだけでなく、いろんなリーダーと働くほうがよい。
定期異動という制度にはそういう意味もあるのだと気付いたのでした。

リーダーがスタッフ育成に責任感を持つのはもちろん大事なことだけど
じぶんちの子供はじぶんちで育てないと!と肩に力が入るよりも
「みんなで、みんなのこの子たちを立派に育てよう」というスタンスのほうが
リーダー(親)もスタッフ(子)もいい意味でリラックスできるのかもしれません。

それって、おもしろそうだけど、どうやったらできるのかなあ?
具体策までは行き着かなかったけど、何だか考えるヒントを得た夜なのでした。
むすこよ、いつも気付きをありがとう。

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戌亥一幸(マザーハウス常務執行役員)
1975年奈良県生まれ。大学卒業後、大手アパレルメーカー勤務。
2010年、マザーハウスに転職し、商品戦略担当に。2013年より、現職。
2015年に女児が産まれ、現在、一男一女の父。
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