MOTHERHOUSE

MOTHERHOUSE MAGAZINE
山口絵理子の日々思うこと。

対話

2016.10.15

今日は、バングラの休暇最終日なんだけれど、サンプルチームだけ集合して
開発をスタートした。

村から帰ってきたモルシェド、ホクミア、フィローズ3人が
テーブルにつくと、それだけで嬉しくなった。

モルシェドのテーブルにわんさかサフサンプルを置いていた
私。

1つずつ、説明しながらモルシェドのきれいなパターンに
修正される。

その作業を片目でおいながらもホクミアやフィローズと
一緒にバッグを作る。

でも私が作るつぎはぎだらけの汚いサンプルと、
みんなが作るきれいなサンプルは、かかる時間がものすごーく違う。

でも、私は少し感覚がにぶっていたのか、
あまりにもみんなのサンプル作成に時間がかかっていることに
ちょっとドギマギしていた。

残された出張の日数を逆算しながら、まずい、まずいって
1人で焦っていたし、その途中で修正が入る回数も多くて
まいったなあって思っていた。

なんでそんなに焦るかというと、
バングラの現状を考えると、次回いつ来る事ができるのかが、
見通しがきかないからだった。

厳重体制での通勤が続いているけれど、
なんとなく、前と違う雰囲気を感じる曇った私の心中だった。

(どうしようかなあ・・・・。いいもの作るために
サンプルを急がせるわけにもいかないしなあ。)

ずーっと、考えながら作っていた。

それに、こうしたことを共有するのも少しだけ
みんなに対する影響とかもあるかなあって思って、
尚更、1人で悩んでいた。

でも最後帰る時、私は覚悟を決めてモルシェドに
今思っている事全部を2人で、議論する時間をもった。

私的には勇気がいた話し合いだったけど、
彼は、1つ1つにとても納得して、
最後に言った。

「分かった。マダムが作ったサンプルは、最後の
制作までは終わらないかもしれないが、
俺がパターンは全部終わらせる。パターンさえ
一緒にできれば、マダムが帰国してからでも作れるから。
だから、安心していいから。」

私はその言葉に涙をこらえるのが大変だった。

バングラなのに、社宅じゃなくって安全上、
慣れないホテル生活で、
はじめての通勤1時間半で、
なんだか色んな部分で落ち着かなくって、
それでも、この出張で仕上げないと、春先まで
終わらせないと、日本のみんなに
迷惑かけてしまうかもしれないとか、
本当に山ほど色んな心配事があって、
毎日すーっごく嫌な夢を見て起きていた。。。

そんなことがモルシェドにはきっと見えていて、
優しい言葉にブワーって心から何かが溢れてきてしまった。

ささいなことかもしれないけど、
勇気をもって心配事や悩んでいる事、
話してよかったなあって思ったんだ。

みんなが帰るのを見送って
私は少しでも作業を進めようと明日からみんなが
作る素材の下準備をしていた。

そしたらホクミアがわざわざ戻ってきて私に言った。
「ボクたちが休み、取っていたからごめんね」って。

私びっくりして、「休みなんだから当たり前じゃない!」って
言ったら、「村に帰るバスのチケットをマダムが
来る前に買ってしまったんだ。」って言った。

私の出張が急遽決まったことで、無理を言ってしまったのに。

日々何かを生み出すことは、とっても険しい道のりだけど、
1人じゃできないこと、みんながいてくれて、前に進めます。

本当にありがとう。

みんなの優しさも
たっぷり詰めたバッグを作ろうって思った今日だった。

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