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MOTHERHOUSE MAGAZINE
山口絵理子の日々思うこと。

ムギさん。

2016.07.21

こんにちは。

ジョグジャカルタにいます山口です。

ジョグジャカルタでは日々ジュエリーを作っていますが
出張にくるたびに、ジョグジャチームの熱量を感じています。

ムギさんって皆さん知っていますか。
私たちのジュエリーを作ってくれている職人さんです。
スクリーンショット 2016-07-21 18.05.15

今日は朝からサンプルを作っていましたが、
職人のムギさんがいきなり銅の線を取り出して
もくもくと、リクエストしたものとは違うものを
作り始めました。

「???」としていると、なんとも面白くて
新しい線細工のパーツが出来上がったのです。

思わず、その場にいた笠原さん、エカさんという
ジョグジャのメンバーと共に拍手してしまいました。

ムギさんは言葉が少ないのですが、見せてくれる
技術は度肝を抜くものがあります。
職人として「更に新しい技術を、更に高みを目指して」という
気概を持ちながら、静かに熱い人です。

必要な工具も自分で作ったりみてしまう。
彼の工房には他の職人さんが持っていない工具も
たくさんある。でもそれは、お金で買ったんじゃない。
全部、「こんなものがあったらどうだろう」っていう
彼の日々のひらめきを自分の手で形にしているから。

そんなムギさんの蓄積は、ジョグジャカルタを抜け出して
日本の皆さんの耳元や胸元にあるってことを
彼は心から喜んでくれています。

実は、8月のイベントで彼が日本にきます。

この地で事業がはじまって、やることたくさん、
足りないことたくさん、試行錯誤たくさんで、
あっという間に過ぎていった。

こんな日がくるとはムギさん自身思ってもいなかったみたい。

すごく印象的だったのが、
ムギさんが日本にいく、ということを知った近所の人たちから

「頭がなくても(学歴がなくても)そんなことが起こるものなんだなあ・・・」と
言われたのでした。

「なにそれ、すっごく失礼!!!」と私はムカっとしたのですが、
でも日本に行くことは、頑張って大学に入り、その中でも飛び抜けて努力して
その上更に宝くじを当てるくらいの幸運に恵まれた
人が“留学”の切符を手にできる、そんな世界。

でも、机の上の学問じゃなくても、職人、モノ作りの世界の
努力も、世界につながる道がある。

そんなことをムギさんの姿は、はにかみながら
職人が少なくなりつつあるジョグジャカルタで
伝えています。

「日本食は食べられないからココナッツベースのソースを
持っていく。なんでもこれをかければ大丈夫だと思うから・・・・。」

そんなおちゃめなムギさんに、是非会いに来てください。
バングラモルシェドに押され気味ですが、モルシェドとの対比が
またとても面白そうなイベントです。

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