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山口絵理子の日々思うこと。

福祉工房での体験記

2022.03.25

実は5年前から、都内の下目黒福祉工房さんという施設にお邪魔しています。

知的障害の方の施設ですが、その中で「革班」があります。

革を素材に物作りをするチームです。

10名弱の小さなチームですが、ご縁があってこの工房と出会ってから、私は、彼らの無邪気で可愛い笑顔と、作ることが大好き!っていうエネルギーに本当に魅了されて、自分の時間が空いたら元気をもらいにお邪魔するってことを繰り返していました。

「工房のこの幸せな雰囲気はどこからくるんだろう???」って私はいつも帰り道に思っていました。それは、やっぱり工房をまとめるリーダーの先生たちの志やみんなとの接し方そのものにあるなあって思いました。

今日は、そのリーダーの先生がご退職されるってことで、急いで行かなきゃって思ってお邪魔しました。

やすこさんっていう優しい先生です。でも向上心がすごくって、私に、「ここはこういう作りだったらどうですか?」とか「この素材ってこれでいいですか?」とか、もう熱意がビシビシ伝わるラインを毎回くれる。

だから、毎回行くたびに、生徒のみんなはとても成長しています。

最初はキーケースとか「雑貨」を作っていたのですが、途中から徐々に「アート」を作るようになりました。

そして、昨年は「みんな絵が上手だから、絵を飾る額縁を革で作ってみたら?」という私のアイディアを本当に真剣に形にし、今日お邪魔した部屋には、その額縁が使われていました。

やすこさんが泣きながら「退職する前に、頑張って10点は作品をみんなと仕上げようと思って。えりこさんに見てもらえて本当に嬉しい・・・」と言ってくれて、思わず私もずーっとウルウルでした。

そういう純粋な気持ちがこの工房のみんなの健全な心の成長を担っているって思います。そんな風に涙を流せる先生に出会えたみんなもすごく幸せだなって思う。

「先生がいなくなったら寂しいよね?」ってみんなに聞くと、

「困りますよ!」って言ってた。。。すっごい可愛い。。。

それと、みんな自分達の作品を「売りたい!!!」って思っているのもとてもすごいことでした。

「え、じゃあいくらーー!?」って聞いたら

みんなの中には「500円・・・」って小さな声でいう子もいたり

「500万」っていきなり無表情で言うこともいたり、本当に、可愛すぎ。

私も「流石に500はちょっと財布と相談するわ〜」ってみんなでワイワイ冗談を言い合って、2つも素敵な作品を買わせてもらいました!

みんなのパワーが詰まった絵。

額も見てみてください。私たちのマトリゴール工場の廃材を送ることを続けていて、それを使ってくれました。

私、光栄にも、福祉施設や、養護施設の方からお声がけ頂くことがあり、全部は応えることができなくても、自分のスキルも含めてお役に立てることがあれば参上しますってスタンスで生きています。

絶対ビジネスという領域だけではカバーできない世界に私たちは生きているから。

そういう公共的なフィールドの話って、時に、「やっぱり規制やルールが厳しいなあ」って感じることもあり、やりたいって私が思っても、許可が降りなかったりしたこともあり、正直がっかりした経験もありました。

でも同時にそれでもなんとか既存のルールや概念に捉われず、頑張っている、乗り越えようとしている、やすこ先生みたいな方はたくさんいらっしゃることも知りました。

これからの時代、あまりにも企業の頑張りや個人の努力では太刀打ちできない荒波が押し寄せてくると感じ、公的なフィールドの重要性ってきっとますます高くなってくるんだろうなって思います。

私は本業をもちろんやりながら、そうしたフィールドで頑張っていらっしゃる人の応援を手やスキルを通じて続けたいなって今日も改めて思ったし、その世界の難しさも理解できる人間でありたいなあって、しみじみと思いました。

なので最後に売り込みです笑。

本当に素敵なみんなが描いた素敵な絵です。買いたいなって思う方がいらっしゃいましたら、是非下目黒福祉工房へご連絡を!

https://www.meguro-fukushi.jp/facilities/shimomeguro/

(私の右がやすこさんです!本当に今日まで4年半も勤務お疲れ様でした!!!退職祝いにインドで作ったパンダのぬいぐるみ”カンカン”をプレゼントしました笑。これからも素晴らしいエネルギーで道を開いていってくださいねー!!えりこより)

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