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山口絵理子の日々思うこと。

プライベートなご報告です。

2020.08.21

これまで応援してくださった皆様へ。

今日は私は39歳になりまして、今日という日に、これまで応援してくださった皆様に報告したいことがあります。

私、山口絵理子は、一般男性と入籍をしておりまして、第一子を11月末に出産予定です。

私は芸能人ではないので、こういったプライベートなことをどこまで報告すべきなのか迷ったりもしたのですが、私がマザーハウス を通じて出会ってきたお客様や、本やテレビをきっかけでこれまでお知り合いになれた数多くの方々は、「社長」や「デザイナー」としてというよりも、「人間」として私を見てくれて、心配してくれたり、応援してくれたり、本当に温かい気持ちをこれまで受け取ってきたので、このような形ではありますが、家族の延長線上のような気持ちで、報告させて頂きたいなあって思い、今書いているんです。

みなさんご存知の通り、私は仕事に夢中で120%マザーハウス の夢に過去15年間エネルギーを注いできました。

以前私よりずっと若い女性起業家の方から「先輩たちがプライベートを犠牲にして起業しているから、起業が大変なものっていうイメージがあり、若い人たちが尻込みをしてしまうんだ」と言われたことがありました。
そういうイメージを私が発生させていたなら申し訳ないなあと思うんですが、でも私はとっても楽しく、大変な挑戦も、やりがいをもってこれまで乗り越えてきたつもりです。

はじめての国を開拓する喜びも、世の中になかった新しい製品を生ませることも、家族と思える職人やスタッフと出会う道なき道を作る作業は、最高に大変で、最高に楽しかったです。
工場のみんなの無邪気な笑顔を見ていると、自分の子供みたいだなと心底思って接してきたのでした。

だから、私はよく取材で応えるんですが「生きるように働いている」って思っていました。「自分個人の幸せ」が別に存在することは期待もしていなかったのです。

でも、自分のお腹に新しい命が生まれ、胎動が聞こえるようになった今、自分自身が感じたことのない、全然違う次元の幸福感と充実感があるんだと初めて知りました。

こんなに愛しく、何よりも守りたいものがこの世にできる喜び。

そして、それを毎日噛み締めてくれる人生のパートナーが隣で私以上に幸せそうな顔をしながら、共に、生まれてくる赤ちゃんの準備ができていることも報告させてください。

彼とは長くお付き合いをしてきました。途上国で疲れ果て、戦い疲れて帰国するたびに、深呼吸する時間を与えてくれました。
私が辛い時や涙する時、「うんうん」とただひたすら聞きながら気づけば私以上に泣いている彼を見ると、自然と笑ってしまって、また頑張るか!って思えたりする、そんな存在です。実は、私は昨年感染症で入院したのですが、その後も立て続けに精神的に辛い病気になってしまい、その時の彼の献身的な姿勢やまっすぐな愛情に、どれだけ救われたかわかりません。

つわりがひどくなった春にこのnoteでも書かせていただいたリメイク事業を立ち上げました。家で型紙を作っては気持ち悪さのために横になって、、、みたいな繰り返しでした。日に日に集中力が散漫になっていく自分に苛立ったり、驚いたり、妊娠から発生する様々な体調の変化に対応するのがやっとの中で、先日やっと銀座店もオープンし、安堵の気持ちでいっぱいでした。

今取材で「一番尊敬する人は?」と聞かれたら間違いなく「世の中の全てのお母さん」だと即答します笑。もちろん、育児という意味ではお父さんもですが、体の中にこんな責任重大な任務を抱え、全うすること自体、私には完全な偉業だと思えます。

私は、スタッフ700名の雇用を守り続ける任務も当然引き続きありますが、考えはじめたら不安で押しつぶされそうな現実も、お腹をさすってポコポコ赤ちゃんが動いていると、自然に「自分だけの家庭と仕事のサードウェイをじっくりと探していこう」と前向きになれる、生まれる前から赤ちゃんに感謝な日々です。

産休に入るまでの期間、信頼できるスタッフと精一杯バトンタッチの準備をし、10月以降は、しばらくの間、家庭を第一に過ごさせてください。そこは、私の会社のスタッフの温かさと組織の寛大さに、大いに甘え、十分産休、育休を取らせていただきたいと考えています。(といいつつ、手を動かすことはやめられないんですが笑。)

日本だけでもスタッフ数が200名近いのでウェブ会議で報告した時は不安でいっぱいで前日は眠れませんでした。それでも山崎副社長はじめ、スタッフのみんなは、立場関係なく、一人の人間として、本当に喜んでくれました。チャット上には、たくさんのスタッフの祝福の言葉をもらえた時は涙が止まりませんでした。

私はこんなに温かい仲間に囲まれて日本一幸せな社長だと心から思えたんです。ありがとうみんな。

だからこそ、組織がいい形で私の不在期間が成長期になるように心がけていきたいです。きっとみんなら大丈夫だって信じていますが。

そして最後に、生まれてくる子に伝えたいこと。
今、コロナで世界は大変な時代だけれど、世界は多様性に溢れ、彩り豊かなんだよーって、出会ってきた職人さんたちのこと、途上国との溢れる思い出を大きくなったら話してあげたいです。

いつか、マザーハウスが生まれた国にも一緒に訪れたい。

先日バングラデシュの工場のみんなにこのことを伝えたんです。

「みんなのことをずっと自分の子供のように思ってきたし、みんなは私のことをずっとマダムマダムって言いながら一緒に生きてきたね。でも本当の子供ができて、本当のマザーになります。両方、私の人生で死ぬまで最高に大事な存在です。」

みんな一瞬、ネット回線がフリーズしたかと思うほど固まっていたんだけれど、次の瞬間、大きな大きな拍手がネット越しからも聞こえました。

「僕たちの長い長い夢が叶った!!!」ってベンガル語で叫んでくれる愛おしい職人たち。

(そんな夢を持っていたの?!初耳だけど!?って笑っちゃいました。)

彼らの歓声が、赤ちゃんにも、聞こえたかな。

働くこと、仲間と出会うこと、夢を形にするってすごくすごく素敵なことなんだっていうことも伝えたいです。

ウェブで話した時、実は記念だから録画しておいたのですが、彼らの驚きから拍手までの3コマをみなさんにも最後に共有して、この報告を終わります。
2020-8-21-1
(中央にいるのはマザーハウス最長勤続年数のムンナ。)
2020-8-21-2
(俺に一言言わせろ!とばかりにNo.1職人モルシェドがスピーチをはじめた。。。)
2020-8-21-3
(工場でも今日はケーキでお祝いだ!って工場長マムンさんが締めました。)

「母」という意味、「家」という意味を1日1日深く感じ考えながら過ごしていきます。この度はこのような形ですが、個人的な共有を読んでくださり、ありがとうございました。

追伸:写真は最近、familyをテーマに描いてみた私の絵です。

山口絵理子

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