MOTHERHOUSE

MOTHERHOUSE MAGAZINE
山口絵理子の日々思うこと。

REN -連-

2019.09.20

ついにこの日が・・・。
秋冬シーズンの新作バッグをご紹介します!

名前は「REN」です。

FB投稿_REN_1200_800_01

このRENは「連」という意味です。

ご存知の通りバングラデシュはじめ
多くの時間を途上国で過ごす中で、
国と国との、あるいは、国の中での、
「分断」や「断絶」について
深く考える機会が多くなりました。

最近訪れたスリランカ。
空港からホテルまで乗せてくれたタクシーの運転手さんが、
しきりにイスラム教に対して文句や過激な発言を放っていた。

ミャンマーに行った時。
現地の人がロヒンギャについて
しきりに、彼らが悪いんだ、帰ってこなくていい、と
卑下する口調で言っていた。

ネパール、インドネシア、
関わる全ての国が、必ずどこかで、
誰かを排除する運動をしていることが多くて、
その度に胸が痛くなるのでした。

誰かがどこかで許すことができたら、
いい流れが生まれるのになあ、とか
軋轢や衝突が和解に転換できたら、
全てによい連鎖が生まれるのになあ、とか
そんな少し抽象的ですが、強い思いを形にしてみたいと思い
「連」という名前にしました。

最初にコンセプトを決め、
次にはその抽象的概念を形にしていきます。

連から、連想したのが、丸い輪っかでした。
wakka_01
バッグは常に「面」から作られますが、
私は今回輪っかからバッグ形成をスタートしました。

「この輪っかに、面をぶらさげるイメージでやろう」

職人にさえ、
何を考えてやっているのか質問されても、
うまく答えられない状態でした。
それでも私が思ったのは、

「輪っかが“柱”となり柔らかい革を支えることができるはずだ」と
いう確信でした。
スクリーンショット 2019-09-10 7.52.07
image_002
image_001

輪っかに面が縫い付けられ、立方体になる。
そしてそこからは40回を超えるほどの、
縦横比率との戦いでした。

常に追い求めているもの。
四角いのに丸い。
硬いのに柔らかい。

相反する二つの掛け算で、
新しい形状を、無意識に人間が感じてしまうもの。

それから「問題解決」を必ずする、ことも心がけています。
持ち手の付け根にフックをかけることができて、
ショルダーバッグにもなる。
このことは、見た目以上の技術的困難さがありました。
強度、付け根の穴の形状とフックの相性。
またショルダーにしたときに、
持ち手(ハンドル)がパタンと下に落ちることを目指しました。

よくお客様からいただく
「2wayバッグはあるけれど、ショルダーにする時には持ち手が邪魔になる」
というの声にずっと向き合ってきました。

確かにリングをつければ持ち手は倒れます。
けれど、金具というのは最小限に抑えるのが私のマイルール。

軽さと引き換えにする金具の使用は本当に全てお手上げの時。
革と人間の知恵でなんとかこれまでも多くを解決してきたのでした。

シンプルだけれど、これまでにないな、
と思える形状になったボストンバッグは、
43回目か44回目のサンプルでした。
追い求めてきた全てが調和した時、私は
「うん、これが作りたかったんだ。」って
ようやくわかったような気がしました。

最初からゴールがわかっていたわけじゃないけれど、
手を動かしながら、
「輪っかから面」を、「問題に対して解決策」を、
少しずつコネコネ手と頭を動かしながら導いてきた。

良い循環をうむ「連」という概念も、
願うだけでなく、関わる人々の善なる知恵やアクションが
少しずつ重なれば到達できるはず。
そんな風な願いを込めて、持つ人にとっても、
素晴らしい出会いや循環の「連」が重なりますように。

▼REN-連-のメイキングムービーはこちら▼

▼連-REN-の特設サイトはこちらから▼
REN_720_399_02

メッセージを送る