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山口絵理子の日々思うこと。

サンプルルームの日々。

2018.02.21

結構長期の出張の大詰め。

一転二転というけれど、十回転くらいしてしまい
華麗な空回りを続けたバングラサンプルワークだ。

工場のみんなはのんきに
「マダム、今回は長いねー。たくさん作ってるわりに
完成していないねえー。」なんて
厳しすぎる言葉を浴びせ、私は言い返す言葉がない。

職人とデザイナーの関係は色々あるだろうが、
私はそんな言葉を言われても、心底彼らの技術により
自分の表現が形になることを理解しているので
本当に尊敬の気持ちは変わらない。

ただ一方で、職人のやる気に火をつけられるのも
デザイナーしかいないというのも理解している。

本当の職人さんたちは、本当に際どいラインの
提案がきたときに目の色が変わる。

呆れた表情になることもあるけれど
次の瞬間は、キリリと何か獲物を見つけたような
顔つきになる。

私は途上国で出会うそんな職人たちの
一挙手一投足に魅せられながら、
大きな刺激とやる気をもらっている。

改めて200人の職人の渦の中に身を置けて
幸せだと感じる今日だった。

プロセスの中に変化を毎回加えることも自分に
課している。

今回は、いつもタッグを組んでいるモルシェドという
スター選手ではなく、ホクミアというルーキーに
スーパー大事な開発を依頼した。

私は彼がこれまで2番手としてモルシェドの手を見ながら
つちかってきたことは半端ない経験だと思っている。

そして時々モルシェドがいない時に見せる
提案の数。荒っぽいけれど、10個中1個は的をついている。

そんな彼に賭けてみたいなと思えた。

モルシェドの血圧への配慮もあり・・・。

やりとりは濃密でやり直しは果てしなく、
でもホクミアのユーモアなスタンスは
笑いながら大航海しているような気分になる。

「ねえ、マダム。東京からマダムの家までは電車で一時間でしょう?」
とか、本気の開発中に言ってくる。

「は?そうだけど何か?」

「うふふ。知ってるんだ〜!サ・イ・タ・マ!」

なんていうわけ。

「いいから、早く作れ。」

時には
「マダムー、今日はピアス忘れたのー?」

「ああ、今日は時間なかったから。」

そういうと
「つけたほうがいいよ♡」

なんて言ったりする。

「いいから早く裁断しろ。」

更に今日は、
「マダムは忙しいから日本のきれいな場所に
行ったことがないんじゃないの?」
なんて本質的なことを言ってきたりする。

「ああ、そうだねえ。なかなか日本って回りきれてないよ。」

「マダムは日本を知らない。ぼくと同じくらいね!」

と言っていた。

なんというお茶目すぎるキャラ。

時々この私が本気で怒っても、なんか後半は彼にもってかれて、
笑い合ってしまう最強キャラなのだ。

ぎゃあぎゃあ私とホクミアが話していると
モルシェド先生がドシドシという感じでのぞきにくる。

「早くやりなさい。」と彼はホクミアに言ったら
ぴしゃりと雑談が終わった。

くすくす笑いながら手を動かしている。

ホクミアは若い。とってもエネルギッシュだ。
そんな彼にしか出せないフォルムもあるだろうと
思いながら。

でも面白かったのは今回彼とばかり制作していたら
後半になってなぜかモルシェドがやる気をだしてきたことだ。

来る時間が早くなって「次は何をする?」と
聞いてくる。

結構その態度の変化が明確で、「なんだ、なんだ。」と
思ったわけ。

師弟関係というのは面白いものだ。

そして理解したのは、マスターであれば
誰だって新作を手がけたいのだ。

モルシェドに悪いかなあと思ったので
小さな小物を課題に与えることにした♪

異常に難しいものでモルシェドは「はあ・・・。」と
早速ため息をついていた。

日々のこんな何気ないやり取りを通して
モノが作られているんだが、やっぱり同時に
人も作られているんだと、私は感じるのです。

LOVEモノ作り。がんばれ全てのメーカーズ。

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