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MOTHERHOUSE MAGAZINE
山口絵理子の日々思うこと。

バビジの店。

2017.11.24

あっという間に一日が終わってしまう。

一昨日から一緒に働き始めたインド人に
一日何度怒鳴ってしまったか分からないほど。

昼休みに反省しながら散歩して、でもむかむかしたり、
イライラして、チャイを飲んだ。

彼は今日8時に工場に来た。
マックススピードでやっても全くやりたいことが
終わらない。

それでさっき驚いた。

「工場に寝ていいですか」となんと言ってきたのだ。

私は青ざめてしまった。

「やだ、帰りたい!しかもここは私の工場ではないんだが・・・」。

人様の工場を借りて私は作業をしているのだが、
がっつり自分の工場のようにフルキャパシティを使って
ガードマンにもヘルプを頼んだり、人様のスタッフも
フルに使っているため、勘違いしているようだ(笑)。

「勿論、あなたは帰ってくださいよ。」

「なんで、私だけ帰るんだよ。あほか。」

「終わってないから僕は残る。」

「じゃあ私も残る。でも帰りたいから早く終わらせよう。」

彼は少し不思議そうな顔をしていた。

聞くとインドの日雇いで働く人たちはワークプレッシャーがあるなら
平気で徹夜をしたり、工場に寝泊まりするんだそう。

私たちも立ち上げ当初はがっつりそんなことを日本でもやっていたけれど
もうそんなことするような会社じゃない。

「でも終わらないと思います・・・。」

と彼はとても弱気になっている。

「今回は実験なんだ。終わらせなくても大丈夫だ。

ただし、実験は全部の選択肢を試して実験なんだ。

だから全部つぶさないと私は嫌だ。そういう意味。だから
あくまで品質をあげることよりも、バリエーションをみるという
意識でやっていきたい。」

「なるほど。」と彼は深くうなづいていた。

同じようなことをモルシェドに言った事があった。

『目的』というのは実作業をする人にとっては
「終わらせること」がとてもメインになりやすい。

でも、それを指示した人にとっては
「終わらせること」は実は最上位のゴールじゃない時が多い。

いいマネージャーほど、違うゴールを設定していると思う。
もし単純に終わらせることがゴールの仕事を渡しているのならば
働く楽しさなんて与えてくれないクソ上司なんだと思う。

ただ、面白いのは、こういう話しができるということだ。

このカルカッタという場所、私はやっぱり昔から馴染みがある国のような
気がしてならない。
街をいくら歩いて、むかついたり、嫌な思いをしても
なんだか落ち着くのはとても不思議な気持ちなんだ。
むかつくこと、、、例えば今日の夕方。

足りないものが多くて、今日は問屋街を彷徨い続けた。

工場から1時間ちょっと。

「バビジ」という店にいかなければならなかった。

ただ、私にはその名前だけが手がかりだった。

バビジという意味は、「お父さんの妹」という意味だ。

様々な人に聞いても、やっぱりバビジにしか置いていないものがあるらしい。

なんとしてでもバビジを探し出したいと思った。

「ねえおじさん、バビジの店を探している。どこが知ってる?」

「あっちだ。だいぶ遠いぞ。」

「ねえ、お兄さん、バビジどこ?」

「こっちだ。」

振り回され一時間ウロウロして、その間
カルカッタの問屋は通路幅1mもないために
2回も痴漢され、1回足をがつんと踏まれ、
吐きそうになりながら、
漸く見つけたバビジの店。

そこには、、、、

聞いていた話しと全く違うものが置いてあった・・・。

「ふざけんな、バビジ!!!」と
全くバビジは悪くないのにカルカッタで叫ぶ夕方。

そして分かった。

バビジとは結構色んなお店で使われる名前だったらしい。

名前でいうとモストファみたいな位置づけか・・・

私、こんなんでいいのだろうか。。。何してんだろ・・・。

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