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MOTHERHOUSE MAGAZINE
山口絵理子の日々思うこと。

日本の刺激。

2017.04.01

うー。

なかなか道のりが遠い秋冬の開発中です。

でもモルシェドが日本にいていいなと思う事は
たくさんの日本からの学びを彼が吸収してくれることです。

他の工場への見学や修理の現場を見たりもしています。
翌日私は「どうだった?」と聞くと
彼の中でピンときたポイントを話してくれます。

それは他の人とはまるで視点が違うもの。

この前は見学した工房で日本の65歳の職人さんと
お話したらしく、それを楽しそうに話していました。

「何が一番感動したの?」

「型紙を切る時に紙を折って左右対称にしますか?と
聞かれたからカッターで折り目をつけてやるんだよって
ボクが言ったらその職人さんは”グッド!ジャパニーズスタイルだ”って
言われたんだ♪マザーハウスに入る前はそんなことしなかったけどね!!(笑)」と。

次に私はちょっと意地悪な質問をした。
「モルシェドとそのおじさんとどっちが型紙上手なの?」

「うーん。彼の技術を全部見た訳ではない。」と言った。

そして「どんな職人も自分なりのスタイルがある。
せっかく作り上げた自分のスタイルをそんな簡単には見せないさ!」と
付け加えた。

でも誰もベンガル語を話せないはずなのに
ものすごい量の情報を交換していることに私はとても
驚いたんです。彼は英語がそこまで話せないので不思議でした。

「モルシェド、一体何語で話しているの?」と聞きました。

笑いながら「職人同士の言葉さ!」ってモルシェドは
とーーってもかわいい顔で言いました。

私は思わず爆笑しちゃったんだけれど、でも
言っている意味はとても分かる。

私も毎回言葉が通じない国に行っても、
職人さんたちとなら通じる自信がある。

同じ世界で同じようなこと悩んで、同じ道を通ってきた
人たちは国境をたやすく越えるみたいです。

「ボクたちは友達になったよ!」と2ショット写真を
見せてくれた。

本当にこんな出会いをくれたみんなに感謝。

モルシェドが工場に帰って180人のみんなも
刺激のお裾分けをきっともらえる。

そんなことを楽しみにしながら、私は黙々と
モルシェドが作ったモノを破壊するのでした。

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