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モノづくりの現場からお届けする生産者便り

インド・ネパールの担当として、1年の半分以上を現地で過ごす田口ちひろ。モノづくりを職人たちのすぐそばで見つめているからこそ見える途上国の姿や、途上国駐在における心得・苦難など、リアルな声をお届けします。

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第74回 モノづくりの現場からお届けする生産者便り

生産リーダーのラビ

2020.08.05

ナマステこんにちは、田口です。

コルカタはまだ雨季が続いていて、
毎日、突発的にザザーっと大雨が降ったりやんだりを繰り返しています。

マンゴーがおいしい季節もいつの間にか終わり、
少し寂しい(でも今はオレンジがおいしい)気分です。。

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さて突然ですが、私たちのコルカタ工房には、
生産チームをまとめる役割として、
リーダーのラビというスタッフがいます。

最初のころ(というか半年以上?)の彼は、
めちゃくちゃ威圧的で、声は大きいし(工房スタッフを怒鳴らないで!と何度伝えたか)、
その自信どこから来ているの・・?と思うレベルの自信家で。

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そんなキャラクターだったので、
「果たしてMHらしいマネジメントになれるのか・・?」と心配はあったものの、
前職でハイブランド向けに生産管理を行っていたり、
日本ブランド向けに検品を行ってきた経験を活かして、
彼のおかげで、工房の生産性は確実に上がりました。

今年1月に行ったFV(Factory visit研修)では、
店長さんたちと一緒に、生地を織っている村を視察して、
「改めてカディの精神を感じて誇りに思ったし、
ずっとアパレルの仕事をしてきたけれど、初めて村の現場を見て学びがあった」と、
今でも話すくらい、印象に残った出来事だったみたいで。

生産現場の仕事以外でも、
職人たちが住む社宅のご近所への挨拶を行ってくれたり、
サイクロンの時も、彼を中心に、スタッフみんなの安否を確認して、
そういった色んな出来事から、「マザーハウスらしさは何か」を、
少しずつ、感じ取ってきていると感じます。

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(右側で作業しているラビ、ロックダウンでアイロンメンバーが不在の中、自ら作業していた)

先日、しばらく私がリモートワークをしていて、
ラビと、ビデオチャットで話したときがあり、
画面越しに(ほんの数日ぶりだったのですが)久しぶりに彼の顔をみたとき、
すごくほっとした自分がいました。
(ただ慣れただけかもしれないけれど、威圧感よりも柔らかさを感じた。。)

それは、「ああ、私は、ラビのことを心から信頼しているんだなぁ」と、
ものすごく腑に落ちた瞬間でもありました。

彼に対しては、ロックダウンや色々なトラブルが起きる中でも
しっかり(多少の問題は起きていますが、それでも!)工房を守り、
生産をまわしてくれていることに、感謝の気持ちでいっぱいです。

これはバングラでもネパールでも、日本でも、もちろん感じますが、
スタッフのみんな一人一人が以前よりも活躍している状況、
その人がもつ可能性が、さらに発揮されているところを見ると、
やっぱり、テンション爆上がりしてしまいますね。

「途上国から世界に通用するブランドをつくる」という理念の実現には、
働くスタッフみんなが、世界最高レベルに輝いている状態であることが、
やっぱり必須だと思います。

ブランドをつくるのは、モノ(商品やお店)だけでなく、人ですものね。

いま、このコロナ下で、
インドの工房の体制の今後をどうすべきか、
外部環境の見通しと共に、日々考えていますが、
不安に思う気持ち以上に、これをきっかけに、
絶対にインド工房は(一瞬大変になるかもしれないけれど)長期的にみてより良い体制、
持続可能な組織になっていく、と心から強く信じられる気持ちが、
自分の心の深いところにあります。

そう思えるのは、
やっぱりラビはもちろん、パタンナーの後藤、経営パートナーのスヤシ、
工房で働く職人たち、
日本チームのみんなの存在があるからで、
このメンバーだったら、これからもっといろんな危機や厳しい判断をしなければいけないことが
あるかもしれないけれど、きっと乗り越えられると、私は胸を張って思える。
(なぜと聞かれたら、論理的な根拠はないのですが笑)

リモートワークしながら、
いろんな経営の本を読んでみていますが、
やっぱり、上記のような自分の主観の強い気持ちを、
何よりも大切にしていきたいなと思うのです。

みんな不安になることももちろんあるし、
私もたまにはダウンすることもありますが、
自分にできる限りのサポートをして、
もっと、国籍関わらずに、あらゆるチームメンバーが、
その人のもつ強みを発揮できるチームをつくっていきたいと、改めて所信表明でした。

ラビの更なる活躍も、ぜひお楽しみにしていてください!!

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