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MOTHERHOUSE MAGAZINE
モノづくりの現場からお届けする生産者便り

インド・ネパールの担当として、1年の半分以上を現地で過ごす田口ちひろ。モノづくりを職人たちのすぐそばで見つめているからこそ見える途上国の姿や、途上国駐在における心得・苦難など、リアルな声をお届けします。

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第67回 モノづくりの現場からお届けする生産者便り

立ち返る場所

2019.06.10

とってもご無沙汰になってしまいました、田口です。

この数か月間、マガジンを更新をしよう、と何度思っても、
言葉をつむぐことがなかなか出来なくなってしまっていました。

その理由は、
心をなくすと書いて「忙しい」のごとく、
自分の中に余白がなくなってしまっていたから、
ということに、恥ずかしながら、最近やっと気が付いた次第で。。

あれをしなくちゃ、これをしなくちゃ、と
とにかく目の前にことに追われ続け、
過去を振り返ることも、未来を思い描くことさえも、
知らず知らずに、難しくなってしまっていた、この数か月。

その状態では、本末転倒というか、
やることが目的になってしまうような、
個人としても、リーダーとしても、
深く反省すべきことばかり。

それでも、なんとか事業が続き、
今、自分の感覚を取り戻せている感触をもてるのは、
一緒にここまで走ってきている、
日本のみんな、コルカタとネパールの仲間の存在があったから。

そして、自分を振り返って気が付いたこと、
私は生産地のみんなのことを、
全然お客様にお伝えできていなかった。。

去年の5月、カディシャツを生産し始めたコルカタの工房は、
テイラー(縫製スタッフ)が、とつぜん、
全員無断欠勤するという事態が起きていました。

一年経った今、スタッフは合わせて25人となり、
あのときボイコットしたスタッフもほぼ全員が続けて働き、
一人一人と面談をして、勤務2年目を迎えたスタッフに、お給料を上げられるまでになりました。

現地法人も登録が終わり、
いま、銀行の開設や輸出許可書の申請など、
いよいよ本当の意味でコルカタ工房が独り立ちしていく段階です。

働くルールや制度も改めて作ろうとしているのですが、
このタイミングだからこそ、
マザーハウスインディアの哲学を作る道しるべを作っていけたらなと、
先輩である、マトリゴール工場が掲げていた哲学を改めてみていました。

—-
Think first for the customers, all else will follow.

We see potentials in everyone and everywhere.

Excellent environment delivers the excellence products.

Sustainability is possible only when everybody is sustainable.

We never fear change for the better,

Fashion is philosophy : we wear what we believe.
—-
立ち返る場所や言葉を持つことの大事さが、
ここにきて身に沁みます。

嬉しいことも、悲しいことも、悔しいことも起きるけれど、
場所や役割、規模が変わっても、
挑戦したい気持ちは変わらない。

また日々の様子をお伝えできるようにしますで、
どうぞよろしくお願いいたします。

田口

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