インド・ネパールの担当として、1年の半分以上を現地で過ごす田口ちひろ。モノづくりを職人たちのすぐそばで見つめているからこそ見える途上国の姿や、途上国駐在における心得・苦難など、リアルな声をお届けします。
コラム一覧をみるネパールから3ヶ月ぶりに日本に帰国しました。
予定通りに電車がきたり、
24時間あいているお店(コンビニ)がある日本は、
ネパールとは違うなぁ。。と、なんだか新鮮な気分を味わっています。
(乗り物が来る時間は運次第、お店は基本的には20時頃には閉まるのがネパール)
4月25日の大地震から、もうすぐ5ヶ月がたちます。
現地はいまも余震が続いているものの(累計で350回以上の余震が発生しています)、
首都カトマンズは日常が戻っており、
前回こちらでご紹介した通り、お祭りシーズンが始まっています。
ちょうど今、雨期が終わり、
瓦礫の除去や、崩れた家の再建も、これから本格的にスタートするところです。
(トタンで出来た、仮設住居。多くの人たちがこういった住居で生活を続けています。)
(仮設住宅の中の様子。マザーハウスからコカナ村に蚊帳をお送りしました。
「雨が降ると雨音がうるさくてなかなか眠れない」とこのときこのお母さんは話していました。)
(こちらは、ヒマラヤ近い村で被災し、カトマンズで避難生活を送るシェルパ族のみんな。
「村ごと土砂崩れでなくなってしまったため、新しい土地を探しているんだ」)
政府からは15,000ルピー(18,000円相当)が
仮設住宅建設費用として配布されることが6月に決定されましたが、
その後すぐにそれを受け取れた人もいれば、
いまだに受け取れていない人、部分的に受け取れた人と、実情はバラバラなようで、
これは政府支援だけではなく、援助機関や地域によって、
復興の状況は、かなり多岐にわたっているように感じます。
(先月下旬、コカナ村で政府からのお金が配られていたところ。
「いつまでたっても担当者がこない」と住民の人が建物に押しかけていました。
スタッフのサリナは1か月以上前に受け取っていたため、その様子にとても驚いていました)
(整理番号が書かれた紙がまず配られ、その後、お金が配布されます)
そんな中、今週末の9月20日に、
ネパールでは大きな出来事が予定されています。
それは、「ネパール憲法」の公布。
ネパールには、2008年に王政が廃止されて以降、
ずっと憲法がない状態で、
なんども制憲議会が開かれては、延期が繰り返されていました。
大地震をきっかけに、
「復興のためにはまず憲法がないとだめだ」という意図で、
急ピッチで進んだのはないかと思います。
一方で、インド国境近いエリアでは、
反対運動が激化し、暴動によって死亡者がでる事態も起きているため、
ストライキなど、治安の更なる悪化が懸念されています。
これからどうなるのか分からない状況ですが、
幸いにも地震で直接的な影響を受けずに、
モノづくりをすぐに再開できたことに感謝しながら、
私たちは商品をお届けしていきたいと思います。
さいごに、お知らせがあります!
ネパール現地の様子を私から直接お話しさせていただき、
また新しく生産したストールをお楽しみいただけるイベントを、
10月3日(土)の10:30~12:00に本店にて行います♪
“秋冬を、楽しく おしゃれに あったかく”
マザーハウスのストールイベント
簡単なのにお洒落に見えるストールの巻き方講座もありますよー!
アットホームな雰囲気で楽しい時間をお過ごしいただけますので、
どうぞお気軽にご参加ください。
お会いできること、楽しみにしています。
※ネパールのお祭り参加編は、次号に続きます!!