マザーハウス・ストーリー

To Nepal ネパールへ

バサンとの出会い

そんなことを考えるうち、あっという間に2008年も後半に突入。そんなある日、バサンと名乗るインド人からメールが届いた。『ビジネスウィーク』という週刊誌でマザーハウスのことを知り、「何かサポートできることはないだろうか?」と思ったのだと言う。怪しいと思いつつも、なんとなく興味をそそられ早速、電話をした。

「ハロー?」

マザーハウスのエリコと名乗り、いろいろ質問をする。出てきた相手はインド人訛りの英語で、レザーのバッグを扱っていること、主にバイヤーと工場間のコーディネーションを行っていること、インドやスリランカ、バングラデシュ、ネパールで取り引きを行っていることなどを説明してくれた。

ひと通り話を聞き終えたあと、少し考えたいと返事をし、改めてアジアの国々のことを調べてみた。
そして目に付いたのがネパールだった。

ネパールはアジアで2番目に貧しい国だ。第一の生産拠点、バングラデシュからも飛行機で1時間弱と移動距離も短い。国の経済は観光業に依存しており、その他に特筆すべき産業もない。また、翌年に予定されている政権交代で情勢も不安になり、現地でビジネスを行っている外国人も少ない。

考えるよりまず行動。
11月、山口はバサンとネパールで会う手筈を整え、現地の様子を探ることにした。

3時間遅れて着いたネパールの空港で待っていた彼は、100キロはありそうな巨体にサングラス。
怪しい・・・・・・と思いつつもまずは彼の用意した車に乗り、ホテルのロビーで話をすることになった。

「どこかに連れ去られてしまうんじゃないだろうか・・・・・・」

ヒヤヒヤしながらも、無事に目的地に着いたことに胸をなで下ろし、マザーハウスの理念やネパールでバッグの工場を見たいこと、ここならではの素材を探したいことを話した。

「よし、明日の朝、知り合いに紹介してもらったバッグ工場に連れて行ってやろう」

バサンの提案で、カトマンズにある彼オススメの工場に連れて行ってもらうことになった。

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途上国から世界に通用するブランドをつくる。

「途上国」という言葉で一括りにされた場所にも
素晴らしい資源と可能性があることを伝えたい。
それが、マザーハウスの使命です。
 
途上国にある工場で、同じテーブルに向かい合い、
同じ言葉で議論をし、同じ目標に向かって、
一つ一つ丁寧にもの作りをしています。
同じ目標、それは、お客様の心を動かす商品を
「途上国発のブランド」として胸を張ってお届けすることです。

よりよい社会をつくるために情熱をかたむける一企業の活動が、
今まで「貧しさ」という暗闇の中で
見過ごされてきた途上国に、
希望の光を灯すことを証明したいと思います。


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