Yamazaki Blog
2010/07/26 10年後の自分がわからないから面白い
バングラについて、早速工場で仕事している山崎です。
いきなりですが、
先日、キャリアデザイン大賞キャリアシフト賞を頂きました。
授賞理由は、
「外資系金融という"経済を動かす"ような仕事から、フェアトレードという"社会を動かす"事業へと大胆なキャリアチェンジをされた点や、前職で得た知識・ノウハウを社会事業分野で有効に活かされている点が、多くのビジネスパーソンにとって非常にロールモデル性が高いと評価されました。
また、信頼のおける仲間たちから刺激を受けながら、枠にはまらないキャリア構築を行っているという点においても、「論理性より感受性重視のキャリア構築」の好例として審査委員の方々から高い評価を得ております。」
だそうです。うーん、なるほど。自分は自分の判断で転職をしているので、
いまいち外からの見え方はわかっていないんですが、こうやってみられているんですね。
自分としては、色々な理由があってキャリアチェンジをしたのですが、
うーん、ベンチャーは経済を動かす原動力だと思っているし、
感受性だけでなく、論理性でも転職をしたと思ってはいるんですけどね。
でも、評価して頂いて、本当にうれしいです!
今回、この賞を頂いて改めて自分の過去を振り返ってみると、
10年ちょっと前は、物理学者、それも宇宙に興味があったので、
量子力学の物理学者になりたかったんですよね。
それが大学進学時に、幼少期に見た「ベルリンの壁崩壊」の凄まじい大衆の力に
心震える感動をしたことを思い出し、映像記者になる夢もあったなぁと
一学部だけメディア関係の学部を受けていたのです。
物理学者への道と迷った末に、結局メディアへの道を選び、
大学1,2年はほとんど学校に行かず、ドキュメンタリーばかり撮ってました。
けれども、そのドキュメンタリーを撮る中で出会った
ベトナムのストリートチルドレンの姿、
それも貧困状態にあるにも関わらず、逞しく笑顔で生きる姿に
「何が豊かなのか」という疑問を持ち、
その問いに答えてくれる学問(だった?)経済学を学ぶことになりました。
その経済学を学ぶうちに、現代金融市場に疑問を抱き、
行くなら金融のど真ん中に行こうと、
エコノミストになったわけです。
しかし4年間働いたあと、一緒に立ち上げたマザーハウスに入っている。
勿論、沢山の理由があります。
でも大事なことは、10年前に、今の自分が想像できなかったということ。
そして、想像できない人生こそ、僕は素晴らしい人生だと思うということです。
よく10年後は何をやっていると思いますか?と聞かれるのですが、
10年後は全くわかりません、その時自分ができること、必要としていること、
そして最もエキサイティングだと思うことをやっている
と答えています。
それは物理学者になりたいって思っていた頃となにも変わらない、
人や社会やそこで生まれるエネルギーへの興味はきっと消えないと思っているから。
それさえあれば、何をやっていても
きっと仕事に意味を感じられると思っています。
10年後の自分、何をやっているんでしょうね。楽しみです。
2010/07/17 リスクの共有
バングラから帰ってきたばかりにも関わらず、
まだすぐにバングラ行きが決まった山崎です。
先日、ある百貨店のお世話になったバイヤーさんが辞めるというので、
その送別会に出席してきました。
取引先代表として、ご挨拶もさせてもらって、心からその感謝の気持ちを叫びました。
私自身、その後のご本人の挨拶でも涙が止まりませんでした。
彼なしでは今のマザーハウスは無いと思っています。
彼との出会いは、今から3年半前にさかのぼります。
当時、まだ4つしかバッグが無く、
それもそれぞれ1色しかなかったので、全商品のラインナップが4つ。
その4つの商品をエコプロダクト展で端っこの小さなブースに出して座っていました。
その商品を見て、面白いね。と言ってくれたのが、そのバイヤーさんでした。
その3ヶ月後、新商品が一気に増えた(と言っても10型番ですけど)と連絡したら、
すぐに倉庫に来てくれました。
勿論、その時には1店舗もありませんでした。
そして当時の倉庫には、スタッフが住んでいたくらい厳しい状況でした。
倉庫には机も椅子も無くて、そのバイヤーさんも座布団の上に座って、
ワイン箱の上に発注書を置き、一緒に話しました。
そして、そのバイヤーは商品を見るなり、一言、
「とりあえず、用意できるだけ買うから、用意して」
と言ってくれました。
当時は小売業界に入ったばかりで、その凄さが全くわかりませんでした。
全く無名、誰も知らないようなブランドの商品を、一声で扱ってくれたこと。
今思えば、無謀に近いくらいのリスクです。
結果として、そのリスクテイクは強い絆を生むことになりました。
その後、売り場に私たちの商品を展開をしただけでなく、
沢山の成長や涙を共有してくれて今では最もお付き合いのある百貨店になりました。
そこには大きなリスクがありました。
でもリスクを共有してくれたからこそ、
そのリスクの共有に応えたいと頑張れる。
リスクは一人でとっていても、何も生まれないのです。
仲間同士でリスクをとったからこそ、頑張れる。
そのバイヤーは最大限のリスクを負ってくれたこと。
だからこそ、私たちも頑張れたんだと思っています。
そのバイヤーさんが、あの売り場にいないことは、
本当に寂しいですが、今後も一緒にリスクを共有しながら、
結果を残していきたい、そう思える人の一人です。
小売業界ももっとリスクを取り合って、
だからこそ頑張れる仕組みがもっとほしい。
そのリスクが、お客様への新しい商品の提案となるはずです。
これからも、ビジネスを通して、そんなリスクを共有し、信じあえて、
新しいものを生み出せる人に会えたらと思っています。
バイヤーさん、本当にお疲れ様でした。
そして、これからの小売業界に違った形できっと風を吹き込んでくれると期待しています。
2010/06/23 ワールドカップ熱
やっぱりバングラは暑い、けど今回は食欲が落ちない山崎です。
今、世界で最も熱い戦いといえば、ワールドカップ。
なぜか、ワールドカップが始まる前に出国し、終わる頃に帰国するという
ありえない出張スケジュールが入っていました。
バングラデシュは残念ながら、現状の力では全くワールドカップに行く力もなく、
全く盛り上がりがないだろう・・・ここは静かに過ごそう・・・と思っていたら、
なんととてつもないワールドカップ熱にここバングラデシュもかかっています。
じゃあ、代表を出してないバングラデシュはどこのチームを応援するのか、
同じアジア代表の日本・・・だったらいいのですが、
なんとブラジルとアルゼンチンなのです。
なんと、街中は10メートルおきに両国の国旗がはためき、
MG工場もアルゼンチン戦の時には17時半にクローズ。慌ててみんな帰るという状況。
Twitterでも、なんでアルゼンチンとブラジルなの?って質問を受けたので、
現地でも色々とヒアリングしてみました。
なぜ、アルゼンチンとブラジルなのかといえば、
ペレとマラドーナがスーパースターとしてバングラデシュの人々の目に焼き付き、
語り継がれてきたからです。
南米選手の特徴でもありますが、貧しい中での立志伝的な象徴としても、
彼ら二人は貧困国のヒーローであるわけです。
未だにバングラデシュの街角では、マラドーナの写真とかも見かけますし。
またプラスして、彼らが活躍していた時期に、
テレビという情報源が限られた場所であったけれども、
バングラデシュに入ってきた時期でもあるのでしょう。
ブラウン管に映る海外の映像という驚きと共に、
そのブラウン管に映っていた彼らの姿が脳裏に焼き付いたということは
想像に難くありません。
後発国では、情報源が限られるため、
このように価値観が一極化するという特徴もあります。
現代化社会というのは、個人主義と表裏一体で、
そのもっとも重要なツールは情報の多様化です。
日本も以前、電気屋さんの前で巨人戦やプロレスなどが放送され、
人が集まることで同じ空間を共有し、
その中で王・長嶋や力道山などの「皆」のスーパースターが生まれました。
しかしその後、核家族化が進み、
子供は自分個人の部屋(個人スペース)を持つようになり、
自分の情報源や情報発信を隔離できるようになった一方、
情報ソースが多様化、携帯電話等の普及で共有していた情報発信装置が個人化され、
さらにはソーシャルメディアが普及し、
全国民が受発信を取捨選択できるようになりました。
完全に情報は個人のものとなり、価値観は選択して共有するものとなったのです。
バングラデシュではその点では、未だに電気屋の前で人だかりを作って、
同じ情報を共有するフェーズ、日本でいうと1950-60年代にあるといえます。
その共有するものが4年に1度のワールドカップ、
そしてアルゼンチンとブラジルの戦いということのようです。
でも今後、ネット・携帯が急速に普及してくればそのフェーズも
大きく変わるかもしれませんが・・・。
そんなことを移動中にはためく全くの異国の国旗を見ながら、
思ったりしてます。
次回以降のワールドカップ、どう変わるのか、
4年というスパンは社会の変化の鏡という意味で興味深いです。
日本を同じアジアとして応援してくれないかなぁ。
って、言っていたら、工場の皆が日本国旗を作ってくれました。
次回ワールドカップの日本一色に期待したいです。

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