Yamazaki Blog
2009/07/24 物語だけでは商品は生まれない
なかなか色々なことをお伝えできずにご心配をおかけしています。
日々、刻々と状況が変化する中で、
自分たちでコントロールできる力と、それを食い止めようとする力で、
綱引きをしているような状況になっています。
綱を強く引っ張れば引っ張るほど、引き返すエネルギーも強くなっていきます。
それでも、最近は、確実に綱はこちらに来ていると感じてます。あと少しです。
私たちはストーリー性というキーワードを大事にしていますが、
これはマネジメント上では諸刃の剣でもあります。
本当に心躍るような、そして強い社会的な意味を感じるような物語性を
自分たちも感じながらビジネスを進めるのですが、
その過程の中で、物語性が強すぎて、リスクが見えなくなる危険性をはらんでいます。
人は自分が選んだことを強く信じようという気持ちが働きます。
その気持ちは時として、強いエネルギーとなり、
困難な壁を乗り越える力となる一方で、
リスクが見えなくなってしまう可能性があるのです。
昨日発売になった、『東洋経済』で、
遠藤先生が「劇場型経営」とマザーハウスを紹介して下さっていますが、
大事なのは、劇場で見せることだけではなく、結果としての商品なのです。
勿論、プロセスとしての物語は、絶対に大事にしていきたいし、
何よりもそれがなければ、自分として燃えるものがないと思っています。
しかし、今回の一連のネパールの件で感じたことは、
物語だけでは、商品は生まれないということです。
物語無くして、商品は生まれない。
しかし物語だけでは、商品は生まれない。
この後者の部分で、私たちがやらなければいけない部分が沢山あると感じています。
コメント
僕は違うと思いますよ。リスクは見えていた、あなたに見えないわけがない。違うんだ、見えていてもそれを「頭に取り込んでいない」のだと思う。あるいは「ある事象がリスクであること」に気付かなかったのではないか?誤解を恐れない言い方をすれば、だけどね。
自分が信じたことを否定するのはとても勇気がいる、だから自分の信じたことを正当化しようとする。でも、現実を見てみれば分かるはず。素直に、しなやかに。「自分」というフィルタを通さずに見てごらん?
でも、やっちまったものを覆すことはできない、できるのはやっちまったものを復帰するだけ。ひとつひとつ、着実に。最後にマザーハウスネパール物語が完成すればそれでいい。
MHのストーリー性を否定するつもりは無いのだけれど、
ストーリーとは所詮付加価値の一つでしかなく、
物造りのなかで徹頭徹尾問われるのは「商品力」のはずです。
商品(素材)に絶対の自信があるならば進めばよいと思いますが、
もし不安や疑念が有るので有れば、物語に囚われているのならば
リスクを軽視したことになるのではないでしょうか?
「私たちがやらなければならないことが、見えた」ということ、これはとても大切なことなのではないかと思います。
マザーハウス、応援しています!
山崎さんお疲れ様です。
仰るとおりですね。
ストーリー無くして、商品は生まれず、
ストーリーだけでも、商品は生まれない。
名言です。
私見ですが、「圧倒的商品力から生まれるストーリー」もあると思います。
デザインが大好きでよく美術館、博物館へ行きますが、
全く知らない、背景も分からない「物」に痺れる事があります。
物言わぬ、その「物」の発する力の成せる業だと思います。
ネパールから生まれる「物」が「いい!」と思わせる力を持っているかが鍵でしょう。
分かったようなコメントをしましてすみません(汗)
ネパールプロダクト期待してます。
マザーハウスの活躍を見ていると、応援したいという気持ちと、その在り方に危険を感じる気持ちが混ぜこぜに湧いてきます。
マザーハウスの事業は矛盾への挑戦だと理解しています。
しかしこの世に100%正しい行為なんてありません。ストーリーは常に自分側の視点です。行動には必ず負の影響が存在し、新たな矛盾を生みだします。
「正しさ」に関して、お二人とも細心の注意を払っているという印象を持っていますが、経営者の想いがそのまま伝わることは無いと思います。
顧客にとってのマザーハウスのブランド価値とは何なのでしょうか?
顧客側は自らが望む形で理解します。商品に対し過剰に社会正義的な印象を持たれてしまうと、意図せぬ結果が生まれるのではないかと感じます。
その強烈なストーリー力に負けない商品力を生み出すということは、現在のマザーハウスがそのアイデンティティを確立するという視点から見ても、最も必要な作業だと思います。
偉そうにコメントして申し訳ありませんでした。
応援しています。
はじめて山崎さんのブログ見ました。
物語がなければモチベーションは生まれない、という言葉は、山崎さんが、本当に、際(きわ)で、やりくりしている現実から出るんだと思うし、山崎さんの正直な思いなんだと思う。モチベーションに対して、理性的なのは、素晴らしいと思う。
でも多分、経営とは関係ない。マザーハウスの場合、モチベーションを持続できることが最大の鍵だし、事業内容は、いわゆる市場経済の中で、質的に、抜群に評価できるものであると思う。マザーハウスのエッセンスは、「理念」であり、「金」ではない。そこが、資本主義市場の中で、決定的な差異となっているし、それを外せば、マザーハウスでは、ない。
敵は、「金」至上主義経済なはずだ。事業継続に「利益」が必要で、もちろん、それが経営だし、山崎さんの仕事なんだと思う。でも、マーケットに「物語」を持ち込むと、「理念」をマーケットバリューに晒すことになる。ハイパー偽装文化、偽装市場の現況に対し、「理念」が傷むことが心配だ。なんでも「商品」になってしまう。
リスクを考えるなら、端からマザーハウスは、起こっていない。山崎さんに必要なのは、「技術」だ。
「革命」には、結果が必要で、物語はいらない。「理念」が伝わるという結果だけが必要で、「利益」は、全く別の「器官」が、担っている。
ストーリーを商品価値(「商品力」という市場価値ではなく)に含めることに、嫌悪を覚えるのは、そんなところです。商品価値に含めるのは、ヴィジョンですよね。
そもそも、日本の市場を前提にするのは、マザーハウスの場合、違うよ。日経平均が、経済指標にならないように、市場からの評価なんて、マザーハウスと合わないよ。「ちゃんとしたい」っていうマイノリティに訴えるわけで。規模の拡大ではなく、理念の「ねじ込み」が、マザーハウスのミッションで、そうでなければ、山崎さんは、とっくに、うん千万の年収をあげてるでしょ。ところが、「ちゃんとしたい」っていうマイノリティの需要規模って、そんなに大きくない。だから、日本の規模は、切り止めて、ヨーロッパに出よう。そこで、並み居るブランドバッグのデザイナーと、勝負しよう。もちろん日本には、「革命」という最大ミッションを残しつつね。山口さんは、そこで、デザイナーとして、勝負するかもしれない。あのはちゃめちゃは、もったいないけどね。
マザーハウスが、事業を継続できてることはすごいですよ。こっちは、具体性の情報は、少ないから、山崎さんにまかすけど。
でも本当に、すごいし、えらいと思う。
勝手にコメントしてごめん。現場も知らんのに。
基本はロジックですよね。
ただ、ロジックだけでは人はついてこないので物語が必要になるんです。
徹底的にロジックにこだわった二社の本を読んでいます。面白いです。
はらだっち01さん>
本当にその通りです。強く感情を排除することが、リスクを見ることに繋がる。ただ辛い作業です。私がやらなくてはいけない。とにかく、このネパール商品をゴールに持って行きます。
Motyさん>
商品については、絶対的な自信を持っていきたいと思っています。むしろ物語性の中で生まれるビジネスを遂行する上での困難、いわゆる途上国での信用性の問題で、リスクをどこまでヘッジできていたかというのが難しいところでした。勿論、商品については、完璧を求めていきたいと考えています。
匿名さん>
ありがとうございます。そういっていただけると、今進めていることも意味があると信じて前に進めます。
Yabuさん>
凄くよくわかります。正に日本のもの作りの話にも通じますね。圧倒的な技術力は、人を痺れさせるものを持っていますよね。
momijiさん>
その通りです。物語性は、主観性です。商品力とは客観性。主観的な物語が生まれる商品への愛着を、形にはしていきたいと思います。
ササガキ コイシさん>
ありがとうございます。私も経済思想的な話しが好きな人間なので議論の論点が沢山ありそうですが、やはりビジネスにしている以上、マーケットからの評価は重要だと思いますし、記号化されたコンセプトではなく、連続性のある物語を商品にこめていくことは、今後の消費社会に必要なことだと考えています。またこれについてはブログでかかせてください。
愛eduさん>
ロジック、冷たい言葉になると、そういうことになりますね。凄くわかります。要するに、一貫性なんですよね。きちんと説明できる一貫性。それをロジックと呼ぶか、物語と呼ぶか・・・ですかね。
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