Yamazaki Blog
2009/06/29 バングラの1日
昨日から急に食欲が増してきた山崎です。
ネパールとは色々と連絡を取り合っていますが、
こんなときこそ、バングラの生産が最も重要で、きちんとした拠点があるからこそ、
ネパールでチャレンジできるということを痛感しています。
昨日、こちらのマネジメントのモインとマムンにも説明して、こんな状況だから、
きちんと生産を拡大していくことが大事だということを確認しました。
ということで、よくお客様にも聞かれるのですが、
私がバングラで何をやっているのですか?ということ。
なので、昨日の私の行動について書いてみようと思います。
朝7時半~ マトリゴール工場到着
猪野さんとムンナとリキシャに揺られること、15分。マトリゴール工場に到着。
時にはリキシャの上でりんごかじったりしてます。
大体、工員たちは8時前くらいにぱらぱらと来ます。正式な就業開始は8時半。
朝9時~ 朝礼
モイン、マムンのマネジメントと工員全員、そして勿論私たちも揃って、朝のミーティング。
今日の生産スケジュールや、生産の際に気をつけることなどを確認。
時には20分くらい、激しい議論になることもあります。
この時、私の方から、日本の店舗の映像を見せたり、出店の話があることなどを
皆の前で発表したりします。
9時半~ 検品
新しくあがってきているチャームの検品。
今回は新しい商品なので、私の方が一つ一つ検品。
写真は、品質管理担当のQAマムン。
11時~ ミーティング
マネジメントのモインと投資の確認。今後の生産キャパの拡大計画について確認した後、
具体的な投資金額を決めていく。
11時半~ LGの店でエアコン購入
工場の入っているビルの2階にあるLGのショップへ行って、
事務所用のエアコンの購入。これが高い!日本の1.5倍くらいするんですよね・・・。
この国では関税も高くて、輸入しているものは、全て日本と同じ水準か、もしくはそれ以上。
物価水準からすると、日本の10倍くらいする感覚が・・・。
でも、モインもマムンも喜んでた・・・。
13時~ ランチタイム
ランチタイム。現在は工員皆にランチが提供されているので、
そのランチと同じものを食べる。今日の献立はフィッシュカレー。
といっても、魚は骨だらけで、食べるのに一苦労。
この時間は工場の電気も落ちて、皆も寝てたりしてる。
13時半~ レザー工場へ
レザー工場へ行って、以前オーダーしていたレザーのカラーや表面の表情の確認。
すいていれば20分でつくところを、渋滞で1時間以上かかる。
そんなときに役にたつのが、モインのバイク。
モインのバイクの後ろに乗って、渋滞の合間を抜けていく。
16時~ 新しい素材工場のオフィスへ行って、新しい素材の契約
今まで実験を続けてきた新しい素材に関して、条件面で詰めて契約!
完全なる協力が得られて、最高のミーティングになった。
契約面の話が終わってから、将来のマザーハウスの展開に関して聞かれて説明。
将来のロットを増やしてね・・・と言われて、ちょっとプレッシャー。
21時~ ディナー
この日は、ある工場のオーナーに誘われて、ホテルでディナー。
ホテルに行くまでに大雨が降って、道路が陥没したりして、3回くらい乗り物を乗り換える。
1時間遅れでホテルについたら、相手は1時間半遅れてきた。
23時半 帰宅
ここまで遅いのはあまりないけど、大体22時くらいに帰宅が多い。
ちなみに、生地職人の猪野さんはこの日、染色工場で泊り込みで色調整。
深夜勤務の人がマザーハウスの担当らしく、21時~朝6時で作業だとのこと。
マザーハウスくらいロットが小さいと、深夜に回されてしまう・・・。
という感じです。毎日、こんな感じがほとんどです。
ということで、今日、バングラデシュを発ち、東京へ帰ります。
3週間ぶりの東京です。本当に痩せました。
What's up
2009/06/27 経営者と労働者
私がネパールにいるときから、
既に色々と問題が起こっていたが、いよいよその問題が爆発した。
昨晩、今朝と山口と長いチャットをした。
タイミング悪く、ネパールからバングラに戻ったことを悔しく思った。
でも、こういう時こそ、それぞれの仕事に責任を持たなくてはいけない。
途上国にいると必ず感じる問題。
それは経営者と労働者の関係。そこには大きな溝がある。
全ての会社がとは言わないが、
途上国では経営者が労働者を道具としか思っていない。
経営者は労働環境にもほとんど興味が無いし、
労働者の代わりは幾らでもきくものだと思っている。
その一方で、労働者も経営者に対して、全くロイヤリティなど存在しない。
働くのはお金のため。それ以上でもそれ以下でもない。
互いに信頼関係など存在しない。
逆に言うと、
経営者と労働者の関係がしっかりしている会社ほど、
いいものを作っているし、経営がうまくいっていると思う。
その昔、「労働者よ、蜂起せよ」とか言って、
資本家からの解放を求めて、共産主義が生まれたのが、最近わかった気がする。
実際に虚ろな目をして、ロボットのように働いている工場は沢山ある。
勿論、今は共産主義の時代じゃない。
でも、私たちが目指しているもの、それは働く人々の可能性の解放。
途上国には虐げられている人が沢山いる。
可能性を発揮できなくても発揮できない人が沢山いる。
今、バングラデシュの自社工場にいるが、皆がいきいきとした顔をして働いているし、
モルシェドの作ったサンプルを褒めたら、嬉しそうにはにかんだ顔を見せてくれて、
ほっとして、涙が出てきた。
私も7月頭には1回、帰国します。
2009/06/27 プレイヤーとマネージャーの狭間で
昨日、バングラについて、空港から直接工場に行き、
早速、ソニースタイルさんとコラボしたカメラバッグの検品。
そして、今日は朝から一日中、検品をしていました。
そういえば、一日中検品をしていたのは、いつ以来だろうか。
今は品質管理担当もいるし、バングラには信頼できるスタッフも沢山いて、
自分が検品することは、本当にごく限られた時間になった。
最後に自分が一日検品したのは、
まだ第一号店の入谷店が出来る前、2年半以上前。
当時はスタッフもほとんどいなくて、
本当に全てのことを山口や私や限られたスタッフでやっていた。
商品のクオリティ的にも正直、今と比べ物にならなくて、
「24時間耐久検品!」とか笑いながら、商品が届くと3日連続とか検品。
あの頃は、何にも知らなかった。バッグのことも、小売のことも、経営のことも。
でも一方で、ただただ楽しかった。
勿論、色々と会社の夢を描いていたけれども、それが叶うか全く見えていなくて、
むしろ何か新しいことを始めること自体がすごく新鮮だった。
今もまだ何もできていないけれども、そんな今の現状ですら、
当時は描けてなんか無かったのだ。
結果なんて、後からついてくると思っていた。
純粋なる好奇心で動けたあの頃は、それはそれで楽しかった。
そんなことを、検品をしながら思い出した。
今はそんなプレイヤー的な手を動かす作業よりも、
マネージャー的な管理の作業の方が増えた。
周りからはマネージャー的に見られることが多いが、
山口からは「山崎さんはプレイヤーの方が向いている。」と言われる。
でもいまだに店作りとかで木を楽しそうに切ったりしていると、
山口から、「それよりもマネジメントして!」と怒られたりする。
ベンチャーを始めるとき、よっぽど資金があったりしないと、
経営者はプレイヤーから始めるし、プレイヤーとして楽しくなければ、
ベンチャーなんてはじめないし、続かない。
しかし会社が少しずつ成長してきて、スタッフが増えてくると、
少なからずマネージャーとしての仕事を求められてくるようになる。
プレイヤーとしての楽しさを知っていると、
マネージャーに変化していくときに苦しみがある。
今も間違いなく楽しい。それは仲間が増えたから。
そう考えると、マネジメントは大好きだと思う。
でもそれ以上に自分で踊り歌うことが好きなんだと思う。
今の自分はちょうど狭間にいて、正直少し苦しんでいるのかもしれない。
そんなことを思いながら、今日の検品は終わり。明日も検品が続く。
2009/06/25 ネパールの感想
門から飛び降りて、左足アキレス腱をちょっと痛め、年を感じた山崎です。
あと5時間後の飛行機(まともに時間通り飛びませんが)で、
ネパールからバングラに帰ります。
今回、昨年11月以来、7ヶ月振りのネパールでした。
昨年11月からずっとリサーチを続け、投資を続けてきて、
ようやく今、花のつぼみが出来つつあります。
ここから花を咲かせるために、更に超えなければならないハードルがあります。
バングラデシュでも、つぼみができたのに花が咲かなかったことは過去沢山ありました。
私がいる間にも、ストライキが頻発し、道路が閉鎖されて工場にいけなかったこともありました。
まだまだ政情は安定しておらず、前回11月の訪問時に比べると観光客も激減しています。
そんな状況に対して、危機感を持っている人々は本当にビジネスパーソンだけ。
正直、何度もいらいらする局面がありましたが、いらいらしているのは私たちだけです。
皆、ゆっくりゆっくり。
バングラデシュとは、そこが全く反対。
バングラデシュはいつもアグレッシブで、逆にこちらが疲れてしまうくらい。
ネパールはいつもスローで、なかなか動いてくれないから、疲れてしまう・・・。
でも、ビジネスを離れると、そのスローさが優しい。皆、心が優しいんですよね。
ラトナさんの工場で、ランチを4時間待っていたときに、
太陽の光、緑豊かな山並み、そして足元でじゃれる子供と流れた時間は、
何かビジネスの中で忘れそうなもの・・・を取り戻すいい時間でした。
そんな時間も、昨日のランチの直前に、至近距離に座ってラトナさんが言っていた言葉で、
再び気持ちが引き締まりました。
「本当にバイヤーがいないんだ。継続的なオーダーが必要なんだ。
マザーハウスにかかっているんだ。」
そして、
「このプロダクトが日本のマーケットに受け入れてもらえるかどうか、
正直わからない。本当にいいものだと思っているけど、信じるしかないんだ。」
私はラトナさんと肩を組んで、
「僕は信じているよ。絶対にうまくいかせるから。
でももし、もし本当にうまくいかなければ、変えていけばいい。一緒に頑張っていこう。」
最後は、co-work (一緒に働く)ってことを互いに3回くらい繰り返した気がします。
そう、マザーハウスが大事にしているもの、それはco-workなんですよね。
正直、私も約束をしてしまって、日本のマーケットに受け入れてもらえるか怖い。
工場の皆と仲良くなればなるほど、彼らの生活が肩に乗ってくる。
本当に生活はマザーハウスにかかっているのです。
でも次は私たち、マーケティングサイドが頑張らなくては。
沢山のサンプルと、宿題を抱え、来月頭には日本に帰ります。
2009/06/21 出会いと気合い
ネパールに無事ついた山崎です。
ネパールに着いた同日、インドからバサンさんもネパールに到着し、
山口一人だったネパールが急に賑やかになってきました。
ちょっと感じたのは、前回11月にきたときに比べ、観光客が減っているなということ。
もしかしたら、一連のストライキによる国内情勢の不安定化も影響しているかもしれません。
そして、誰の口からも聞こえてくるのは、
この国の繊維関連のビジネスは本当に厳しいということ。
ある人は、もう壊滅状態だと言っていました。
やはりストライキの影響が大きく、工場の運営がままならないところも沢山あるらしいです。
そんな状況の中、メイン素材をお願いしているある工場に初めて訪問しました。
私のネパール入りは11月以来。ということで、
山口はこの工場とは既に強い関係は持っているけど、私はこの工場訪問は初めてです。
車で揺れながら、上っていくこと30分。
窓の外の風景が、カトマンズの喧騒からのどかな田園風景に変わりつつあったところで、
車が止まり、工場に到着しました。
とても静かで綺麗な山並みが見える道の途中。
思いっきり空気を吸いたくなる場所。そこに決して大きくない素材工場はあります。
そして、中から出てきたマネジメントのラトナさん。
満面の笑みを湛えた、優しい空気感を持った男性。
見た瞬間にこの人は信頼できそうだなぁって伝わってきました。
また、一通り工場を回ってみて、工場内も本当にいい雰囲気だなぁと感じました。
こういう場所にいると、自然と自分の気持ちも和らいでいきます。
ついつい1階にいた子供と遊んでしまいました。
そして、ラトナさんとは、価格の話とか、新しいオーダーの話をしてから、
私たちがバングラデシュでジュートバッグを作っている話、
実際にマザーハウスのHPを見せて、こういう店で売っているんだよということも
私の口から説明しました。勿論、山口は以前に説明しているんだろうけど。
その後、彼の口からも一緒に頑張っていきたいって
熱い気持ちを感じる言葉を沢山聞くことが出来ました。
ビジネスのためじゃなく、この人の為に頑張りたい、
って思える瞬間って、ビジネスをやっているとあるんですよね。
ビジネス度外視とまで行かないけど、
何とか両者がWINWINの関係にしてみせるって思えるんです。
利益を出す為に始めるのではなく、この人との関係をずっと続けるために、
ビジネスとして利益を互いに出せるようにしてみせると。
そんな気持ちがふつふつと湧いてきて、気合いが入りました。
そして、
「ずっとオーダーできるように、マーケティングサイドは頑張るから」
と約束して、24日のランチを一緒するのを楽しみにしているよって別れました。
私たちが使うネパールの素材には、この優しい空気感が必ず乗り移って、
お客様に伝わるはずだと信じています。楽しみにしていてください。
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