Eriko Blog
2010/07/31 ねぱーる。
今ネパールに来ています。
相変わらずの電気のなさで、真っ暗なカトマンズ。
またロウソクの火で過ごす夜。
ソファに座りながらいつも何かを考えてる時間が一番長いかもしれないなあ。
PCの充電があればバングラデシュの工場の写真を見たりしながら、
ほんとにできたんだよなぁって言い聞かせたりそんな日々です。
バングラデシュでは、たくさんの問題は起こるけれど、やっぱりたくさんの人がいて、
活気があって、工場があることに心から感謝する。
こっちではひたすら孤独に決断をしないといけないことがとても多い。
昨日も7社回って、ひたすらサンプルチェックしたり、素材チェックしたり、
価格の交渉をしたりで、勿論中にはもうこの人達とは付き合えないと思える
シーンも多々あり。。
なんで先週言った価格が倍になってるんですかい。
怒りを通り越して呆れてさよならしか言えない。。。サンプルに費やした時間をかえせー。
そんな中で、手織りのローシルクのストールは、去年の売上をみて倍の発注量にした。
今年の蚕の質はとてもよく勿論その分値上がりもしたが、サンプルの仕上がりもとても
よくなって、最後の気配りみたいなものが工房では少しずつでき始めている。
それと共に新しい技術や加工も現在実験している。
ビジネスだからこれができなければオーダーできない、という厳しい姿勢は勿論必要だけど
一方でずっとこんな国にいるのでできない理由も非常にわかる。
だから去年より今年はいいものつくろうぜって思う。
バッグの毎シーズンもそう。売上がどうなるのかなんて知らないけれど、前よりもいいものを
作りたいといつも思ってる。
ネパールに今首相がいない。
憲法もまだ。
そんな感じの国に家があって、夜は外みると犬しか吠えてなくてほんと真っ暗。
あー、自分自身の努力や一企業でできることってほんと少ないなあー、悔しいーって
私も吠えたくなる。
でもそんな今日家でサンプルを作っていたらビクラムがきて、なんとランチをおごってくれた。
もぐもぐ食べる私を満足気で見ている彼。
ミトチャー(美味しい)というと更に笑顔で。
なんで食べないのー?っていうと彼はお腹がすいてないなんていう。
そんな優しさがすごく嬉しかった今日でした。
こういうちっちゃなことに、がんばれ自分って思う。
私がやらなかったら誰がやるんだいー。
2010/07/26 問屋
昨日は工場が休みだったが、再び問屋街に行った。
最近週末は問屋街探索の旅だ。
イード(断食祭)が近くなっているのでいい生地が出回っている。
需要がかなり高くなっていつもはフラフラゆったり見られるのにドーンドーンと
人がぶつかってきたり、痴漢がいたりともう大変だ~。
そして、ムンナと発見。
ザ・近道!
こんな道を通っていくんですよー。おーい、ムンナ― どんどん先行っちゃう。。。涙。
犬がこないように木の棒を途中で発見して、それを振り回しながら
Tシャツとロングスカートとサンダルでうろうろしながら物色していた。
わあ、今日はいいのが大量に見つかったぞお~!
リキシャに乗り切れない大人買いをして、とてもいい気分。
ムンナと一緒に「今日はよかったなー!」「そうですねーマダム!」
と言いながら工場に帰っていきました。
2010/07/24 ネパール
もうすぐネパールに行く。
今回はネパールの方がとても重要度が高く、毎日バサンとメールのやりとりを
しているが、やっぱりネットの通信状況がよくなくってほんと大変。
バングラからネパールへの電話なんて一回くらいしか通じたことがない・・・涙。
ただでも今一時的に(涙)ストライキなどが収まっているので今のうちに
やれることやろうって思ってる。
ものすごい量の課題を私がくるまでに終わらせないといけないバサン。
ニコニコしながらとても無理なことを要求する私に呆れながらもついてきてくれる
バサンです。
でもここまでになるのにもうとてつもない数の喧嘩をしてきた。
ひどい時は朝会った瞬間から、お互い生産状況にイライラしていて「おはよう」なしに
口論が始まったりしていた笑。
でもいい時はすごくよくって、ほんとこれ以上エキサイティングなことはないやねぇと
カトマンズの屋台で語り合う私とバサンの変なコンビ。
最近ではそこにネパール人のビピンが加わって、ほんと面白いチームに
なってきいる。
来月は猪野さんも来てくれるみたいだから、とっても心強い。
ネパールの商品はマザーハウスのお店に統合され、バッグプラスαの部分で
お客様にとって選択肢を広げられたらと思っている。
電気も十分にない国で、やれることは手編み、手織り、手染め。
時間がかかることばっかりだけど、あったかいものづくりのプロセスだなぁって
私はとても好き。
それにそれがネパールのライフスタイルにマッチしているんだから、
私たちもそのスタイルに従って、じゃあ何ができるんだろーって
楽しみながらやりたいなって思っています。
2010/07/23 何を作るか。
やけどもちょっと小さくなって今日もしっかりサンプル作りをしました。
新しい素材とか、新しい技に挑戦するたびに、すごくドキドキする気持ちになる。
最後のデコレーションとかって、ほんと言葉通り飾りで、
何を作ろうか、って考えた時点で8割くらいは実はデザインは終わっているような
気がする。
だから、そのコンセプトっていうか、方向性っていうか、
それに費やす時間がすっごく大事だなぁって思う。
だって、それに本当の新しさがなかったら、努力しようが細部をこねくりまわそうが
結局どこかしっくりこないものに終わってしまう。
そんなことを考えていたら、大学時代、竹中先生が研究会のみんなに言っていた言葉を
思い出した。
「研究は課題を決めた時点で8割終わってます。」って。
計量分析の手法でああでもないこうでもないって考えていた自分がアホみたいだなと
思った。
課題が本当に正しかったのかなんてそこまで深く検証することもなく、
その論文を完成するために早く始めないと、なんて焦ってたし、事実
論文の中身に9割くらい時間を割いていた自分。
デザインを始めて、もうすぐ4年が経つけれど、これまではどうやって作れるか
ばっかりだった気がする。工場の技術的なこと、工場のスタッフの技量、
素材の確保、生産キャパ、そんなことばかりに気をとられていた。
でもようやく、何を作ろうか、っていうことに少しずつ時間をかけられるようになってきた
ことがすっごく嬉しい。それは勿論、生産ラインを組み立ててくれるスタッフたちが
ものすごく私がデザインすることに配慮してくれているからだった。
今日サンプル作りで、ひたすらハンマーしていたら、反対側のフロアから
なぜかココン(比較的新しいスタッフ、裁断担当)がきて、
「マダム、僕がやります。」って。
「?なんでいきなりココンがくるんだ。いいよ!自分でやるから。」
「いいからやります!」
と言われてレザーとハンマーを取られた私。
後できくとモインさんがココンに「マダムを手伝ってあげて。」と言ったらしい。
なんだかすごくあったかい気持ちになった。
ただでさえ、工場の財務的なことやいろんなことで頭がいっぱいなのに
そんな風に気を使ってくれたモインさん。オネークドンノバッド。
話をもとに戻すと、何を作ろうって、ドスンと心の中で決めて、それがしっかりしたものであれば
あるだけ、作る時間がリアルにどんどん縮まっていくのに気がついた。
もしかしたら、デザインって仕事は、サンプルを作るのでも絵を描くのでもなく
頭の中で、「何を作るか。」って考えることかもしれない。
でも一般にいうデザインのお仕事、うん、それだけじゃないなぁ、何かを
作る仕事って、会社の方向性だったり、或いは外注されたりで、
何を作るってところを丸々他の誰かから指示されてやっている。
それが前まではいいなぁって思ってた。
どうつくるかに集中さえすればいいから。
でも今になってようやく分かってきた。
「何を作る」ってことこそがクリエイティブなんじゃないかなぁって。
そしてそれを考えるのが許されるのが、唯一自社ブランドであることと、
経営とデザインの両立を四苦八苦しながらもやっている立場だからだと思う。
すごくすごく大変だけど、やりがいがあることをさせてもらっている。
ドンノバッド。
来月末からでる新しいシリーズは、その「何を作るか」に、去年の年末から
取り組んできたもの。
どうなるかなぁ~。
2010/07/22 熱い。
今日はやけどをした。
手のひらに。
「おーい、ムンナー」
あれ、いない。
「あ、ジャハンギー、ムンナどこー?」と
「マダム、ムンナは外出しています。」と
芯材にアイロンがけしているジャハンギがアイロンを机に置いた、そして私も
話しかけるように机に手を置いた。 と思ったらアイロンに手を置いた!
うえーーーん!!!
「ジャハンギ、これは痛いぞ。」
と言いながら洗面台に行き、バケツの中の水を発見。
よし。
と思いきや、水がかなりお湯に近い!
さすがバングラ。
と感心している場合ではない。
「ジャハンギ。これはお湯に近い。氷をくれ。」
「氷、、、、。」と停電中じゃないですか。
「いいから!」と最低な指示をだして氷を探しにいったジャハンギ。
「ああ、やばいな。結構痛いぞ。バングラでお水がないのに困った経験は何千とあるが
今日ばっかりはほんと困るな。」
赤く腫れ上がった手を見ながらぼつぼついっていたら、なんとジャハンギが帰ってきたー。
手に持っていたのは3つくらいのアイスブロック。
「三つ~?!!涙。しかも溶け始めている~。」
「ジャハンギ。私の指示が悪かった。薬を買ってきて。やけどの。」
「はい!」と走るジャハンギ。
そして数分後帰ってきた。
「よし!」
「これを塗れば痛みはなくなるんでしょう?」
「痛みは消えませんが熱が引きます。」
「?熱が引けば痛みは消えるでしょう?」
「痛みは違う薬だと思います。」
「へ???」
とにかく塗って塗って、塗って、祈って。
そうだ。ここはバングラ。
最後は氷より薬より祈りなんだ。
数時間後、元気に片手でサンプル作りを開始した~。祈りがきいたー。
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