Eriko Blog
2009/03/31 デザイン?
最近商品開発でPCと接する時間があまりない為、なかなかブログを書けない私です。
ここに来る一日前、品質管理チームと打ち合わせをしていて今回の出張で作るべき型番や数を話しているとき、「これ、、、ちょっとどうにかならないですかねぇ」と後藤が気遣ってくれた。
サンプルの数は多くなるばかりで、気合の入った山崎のMDプラン(マーチャンダイジングプラン)を見る度に私はいつもいつも無理だ、無理だと思ってしまう。
サンプルを作成するという仕事は、時間に比例していいものができるわけではない。
ある時のひらめき、ある時の失敗が好転したり、これはいいと思っても生産途中で思わぬ落とし穴にぶつかったり。。
ここに来る度に商品開発のプレッシャーが高まるが、同時にマネジメントとしての仕事も会社が大きくなるにつれ実は減っていっておらず増えているように思う。
そしていつも思う。
私は経営とデザインを両方できるのだろうか。
有名な川久保玲さんはビジネスもクリエイティブの一種だと言っていた。
私もそう思う。しかし今の私はそんな風な言葉を言えるほど余裕もなければ、何もできちゃいない。
どんな風に時間を作ればいいんだろう・・・。そんな風に考えながら考えている時間ももったいないと思えば考えることすらもできない自分がいて情けないなぁと思えば焦るだけで。会社が大きくなればなるほど、縫製の一つが左右する金額も大きくなる。あぁ、だめだぁ、気持ち悪くなりそう・・・。
そんな感じなので、今日ちょっと外に出てデザインとは何だろうと考えてみた。私にとってはやはり大きな仕事へのモチベーションであることは確かだと思う。
それはただ単にもの作りが楽しいということではない。私が少ない経験の中で考えるデザインとは、人とのコミュニケーションツールだということ。
特段話上手なわけでもなく、講演があればするけれど別に得意とか好きなわけじゃない。
私を昔から知っている人はみんな講演なんて出来るわけないと笑うくらい緊張してしまうし、今度なんて5000人を前に講演する機会をいただいたけれど、本当はもう死ぬほど緊張するのだ。
そんな私にとってモノを通じてお客様から反応があることはもう一つのコミュニケーションの方法を教えてくれたようなものだった。
ある時ずっとバッグを作っている職人さんがお店を訪れ、商品を見て言ってくれた。
あったかいですねぇって。
あぁ、いいなぁ。言葉なしで体温が感じられるなんて。
そんな風に本当に嬉しく思ったのを覚えている。
アーティストであればそれは自分の世界観を表現することでいいと思う。けれど私たちは対価を得て人様が使うモノを作っている。
だから受け手がいて初めて成立するまさにコミュニケーションなんだ。
勿論、バッグを買った人がどう使って、どう思っているかなんて知ることはできない。
けれど、マザーハウスのように製造から販売まで行っていると、そこを最大限知ることができる。
お客様からの反応は数字になって明確に現れる。そして何度もお店を訪れてくれる人を見れば、このコミュニケーションのキャッチボールが行われるプロセスも楽しむことが出来る。
そんな風に思うと、やっぱりビジネス云々ではなく私個人の生き方において、デザインは人生を楽しむ大きな手段なんだなぁと感じられる。
そんなことを考えていたら、やっぱりやる気が湧いてきて、サンプルルームに戻るのでした。
お金があればもっと楽にデザインができるんだろうなぁ。
今日問屋街に行き、現地の人と一つ一つ交渉し、漸く買えた手にいっっぱいの素材を調達し、現地の人に中国人だと思われ「ニーハオ」と言われつつ、よっこらよっこら雑踏を掻き分け工場に戻る時にそんな風に思うことがある。
けれど、一方で、こんな風に一つのバッグを作るだけでも苦労できる時期が実は本当に財産になるんだろうなぁと思えた。
「今」というものがどれだけ貴重かは、今は残念ながら勿論完璧には分からないけれど、要はそう思えるように未来の自分を作りましょうということなんだ。
明日からはHISのツアーが始まる。マザーハウスの2009年最初の大きなチャレンジ。
がんばるぞー。
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