Eriko Blog
2007/11/27 被災地支援実施報告②
翌朝、起きるのが本当につらかった。
7時半から冷たいシャワーを浴びて、そして若者たちと待ち合わせをして、市場に向かった。
毛布屋さん、毛布屋さん。
ポット、ポット。
まだ8時半くらいだった。
本当に狭い市場に毛布から、食料品、電化製品、もうなんでも売っている。
それで毛布屋さんを見つけた。
クオリティを見て愕然とする。
そして次々とみてまわり、最終的に一番あったかそうで、そして自分の直感がびびっときたところで決めた。こういう時私はいつも自分の直感を信じて疑わない。

「毛布、250枚ください。」
250枚なんて、彼らにしたらとんでもない数字だ。

長さをきちんとチェックして、家族の為にダブルサイズにした。
そして一枚一枚均等な品質であるべきなので、バッグみたいに細かくはできないけれど、
若者二人に検品を少し教える。
「ポット探してくるのでその間全部検品して、リキシャに積んでおいてください。」
次はポット。

ポットという表現はちょっと違うんだけど、バングラでは写真のような窯でごはんを作る。
「あ、あと、ご飯を作った後のお皿も必要だ。」
それで、200個のおかま、ふた付き、と200枚のお皿を購入することにした。
これはとてもかさばるが仕方がない。
こんなに大きくなってしまった。。

そして、その間にチャーターしてあったトラックがくるはずだったが、これがこない、こない。。
「もしもし、どうしたの?」
「あと5分です。」
そういってから、30分来なかった。
これがかなり誤算だった。
11時。やっと到着した。
そして荷物を積む。

この作業をしている最中から、街中の人達が集まってきて、「この人は誰だ」とか「何をしようとしている?」「どこにいくんだ。」「NGOか」とか群衆による質問攻撃を受け大変だった。
でもそれのポジティブな効果では当初予定していた2人の若者から、最終的に一緒にトラックにのって手伝ってくれる人が6人になった。またその中にはバックパッカーをしていたフランス人のレオさんという男性まで入った。
いざ出発。
再びフェリーにのる。あぁ、酔いそう。。。

そしてショルンコラに到着するまで3時間。
時間がない。
「どこまで行きますか?」
ドライバーさんの質問に
「もうちょっと先まで、もうちょっと。」と何度も答えて、最終的に行き止まりになるまで進んだ。
そしてそこが最大の被災地、サウスカリだ。

「よし、それでは始めよう!」
最初ポットからくばりはじめた。
でもすぐに人ごみに囲まれ、カオス状態になってしまった。
そこで、テントみたいな家が並んでいるため、そのテント一つ一つに一個ずつ置くという戦略をとることにした。
みんな大声で、「家の前に置くので家の前で待っていてください。これから配りますので。」と説明しなきゃいけない。
そして順調に配り始めた。

時折、すでにもらったのに、100m先の他人の家に並び、二個ももらおうとする人がでてきた。
でもこれは6人いたので何とか精一杯の正確さを出し切れたと思う。
そして今度は毛布をはじめた。
ただ、この段階で、私の服をかなりの強さでひっぱったり、髪の毛をひっぱられたり、腕をひっぱって、家の中に入れさせようとしたり、本当に危険を感じて、私は地上に下りず、トラックの上から配ろうと方針を変えた。


そして毛布含めてすべての物資をくばり終えたのが午後6時半。
日が暮れて、本当にみんながみんな力尽きていた。
最後橋を渡るときに思い出し、よくがんばったよーって笑い合った。

協力してくれたみんな、本当にありがとう。
今回の被災地支援、本当に大変だった。写真を見てもわかるかもしれないけれど、私自身
体力の限界を感じた。
本当につらかった。
二日間で全てをマネージして、生産性高く、また毎時間小さいことから大きなことまで
判断しなければならなかったこと。
でもそんなことはどうでもいいくらい、精神的なダメージが大きかった。
ポットを取り合いながら、実は喧嘩が何度も起こった。
やじり合い、叩き合い、小さな子供を押しのけて、我先にトラックに向かう人。
娘が死んだんだ!!って叫びながら私の民族衣装を力の限りやぶこうとする人。
私たちが渡しているのに、トラックの脇から毛布をジャンプして取り、逃げようとして、また人と
衝突して、動物のように取っ組みあう人。
瞬間、瞬間で、私の行動が正しかったのか、わからなくなった。
また瞬間、瞬間で、危機の状況にある人たちの動物性みたいなものに私はものすごい恐怖を覚えた。
ただ、これが現実なんだと思う。
環境がすべての人間性を既定する。
だからこそ、環境が少しでも改善するようにと、とった私たちの行動は正しかったと信じている。
私は疲労と、恐怖で、途中、一体何のためにこんなことまでしなきゃいけないんだと、正直感じた瞬間があった。
被災地のためだろうか。
バングラデシュという国のためだろうか。
自分のためだろうか。
いや、会社のためだろうか。
私はやっぱり、すべてのためだと思った。
社会のためが、会社のためになり、また会社のためが社会のためになり、そして個人個人のためになる。
理想ばかりと笑われるかもしれないし、笑う人たちにも沢山会ってきた。
けれど、本当にただの理想なんだろうか。
私はこの会社を通じて、一日、一日と、企業のもつ可能性を肌で感じている。
250枚の毛布と、200枚のポットとお皿なんて本当に小さくて小さくて、まさに大海の一滴だ。
けれど、形にすること。行動すること。
私は、それが私たちが描く理想とする社会に続く道であると信じている。
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